【驚愕】桁外れの高利回りを上げた不動産クラウドファンディングのファンド5選

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こんにちは。投資家・ブロガーの中田健介です。

これまで多くの不動産クラウドファンディングサービスにおいて、さまざまなファンドが募集・償還されましたが、その中には、非常に高い利回りを上げたものもあります。

今回は、過去に不動産クラウドファンディングで高利回りを上げたファンドについて、そして高利回りになりやすいファンドの特徴について解説します。

不動産クラウドファンディングには10%以上の高利回りファンドがゴロゴロ

不動産クラウドファンディングは全体で見ると、利回り3~7%程度のファンドが多くを占めます。しかし、中には驚くほどの利回りが設定されているものもあります。

「ゴクラク」のファンド利回りランキングでは、募集中・運用中などファンドのステータスごとに想定利回りのランキングを最大で上位100位まで見ることができますが、過去のものも含めて見てみると、100位でも利回り12%となっています。

つまり、少なくとも過去に100件以上、10%以上の高利回り案件が提供されていたことになります。安定的な利回りでじっくり、というイメージがある不動産クラウドファンディングですが、ファンドによっては大きな利益も狙えることがわかります。

不動産クラウドファンディングの高利回りファンドBEST5

では、具体的にどういったファンドが高利回りで提供されていたのか、代表的なファンドの内容を見ながら解説していきます。

第5位 【27.0%】CROWD BUILDS「CROWD BUILDS キャピタル型 第3号ファンド」

クラウドビルズ3号
項目 内容
想定利回り(年利) 27.0%
実績利回り(年利) 27.0%
運用期間 2カ月
募集時期 2021年8月
募集金額 16,450,000円

ファンドの概要

2021年にサービスをスタートした「CROWD BUILDS(クラウドビルズ)」の3号ファンドとして組成されたのが、この「CROWD BUILDS キャピタル型 第3号ファンド」です。

千葉県千葉市中央区、中央総武線「千葉駅」から徒歩10分とアクセスが良好な鉄筋コンクリート造マンションの1室に投資を行い、運⽤するものでした。

分配⾦の原資は⼊居者からの賃料収⼊および物件の売却により得られる売却益で、リターンタイプはインカムゲイン+キャピタルゲインのハイブリッド型です。運用による実績利回りは、想定通りの27.0%という高い数字となりました。

第4位 【46.9%】COZUCHI「渋谷区恵比寿 EXITファンドI(会員限定)」

COZUCHI 恵比寿
項目 内容
想定利回り(年利) 46.9%
実績利回り(年利) 62.2%
運用期間 2カ月
募集時期 2021年3月
募集金額 14,000,000円

ファンドの概要

不動産クラウドファンディング屈指の人気サービスである「COZUCHI(コヅチ)」は、多くの高利回りファンドを提供していることで知られています。

渋谷区恵比寿 EXITファンドI(会員限定)」は、すでに売却契約も結んだ事業完了間際のタイミングで、2カ月という短期間で運用を行うファンドでした。すでに事業収支も確定しており、キャピタルゲイン重視型でありながらも、より正確にリスクや利回りを提示していました。

「COZUCHI」は、上限を設けない配当方針を掲げており、このファンドでも想定利回り46.9%に対し、実績利回り62.2%という超高水準の数字を実現しています。

第3位 【50.9%】COZUCHI「世田谷区砧 EXITファンドI」

COZUCHI 祖師谷大蔵
項目 内容
想定利回り(年利) 50.9%
実績利回り(年利) 110.5%
運用期間 2カ月
募集時期 2021年3月
募集金額 13,000,000円

ファンドの概要

世田谷区砧 EXITファンドI」は、第4位の「渋谷区恵比寿 EXITファンドI」と同様、すでに売却契約も結んだ事業完了間際のタイミングで短期間の募集を行うファンドとして提供されました。

対象不動産は、小田急線「祖師ヶ谷大蔵」駅から徒歩4分の土地です。募集時点ですでに事業収支も確定しており、運用期間2カ月、かつ劣後出資が90%入っており、規格外の高利回りを設定しつつも比較的確実性の高いファンドであったといえます。

結局、運用は28日での早期償還となり、分配額は予定通りとなったために年利換算の実績利回りとしては、想定の2倍以上となる110.5%という驚くべき数字を記録しました。

第2位 COZUCHI「相模原 リニア開発プロジェクト R」

COZUCHI リニア開発
項目 内容
想定利回り(年利) 59.5%
実績利回り(年利) 59.5%
運用期間 1.5カ月
募集時期 2022年12月
募集金額 13,200,000円

ファンドの概要

相模原 リニア開発プロジェクト R」は、2022年1月31日から運用を開始した「相模原リニア開発プロジェクト」について、投資家からの買取申請により「COZUCHI」が買い取った持分の再募集(リセール)ファンドとして提供されました。

「COZUCHI」では独自の取り組みとして、運用期間中でも半年に一度、持分を売却する機会が設けられており、ファンド持分の中途換金(事業者による買取)が可能です。その買い取ったぶんの再募集となったのがこのファンドです。

もともと同プロジェクトは、神奈川県相模原市に位置する、リニアトンネル工事で排出される残土の受け入れ地を投資対象としていました。JR東海が手掛けるリニア開発事業の残土受け入れ地としての契約に基づいてすでに利用が始まっており、リニア開発事業が進んで行くことで中長期的な収益が見込まれるものでした。

当初のファンドは1年の運用期間で想定利回り7.5%として組成されました。しかし、リセールファンドということで運用期間が残り少なくなっており、1.5カ月という短期間の運用となったことで期間は約1/8となり、反対に年換算の利回りは約8倍となって、59.5%という破格の利回りが設定されています。なお、最終的な実績利回りとしても、想定通りの59.5%という非常に高い数字で着地しています。

第1位 【84.6%】ヤマワケエステート「神奈川県愛川町 一戸建て再生ファンド」

ヤマワケエステート 愛川町
項目 内容
想定利回り(年利) 84.6%
実績利回り(年利) 95.0%
運用期間 2.7カ月
募集時期 2021年3月
募集金額 6,500,000円

ファンドの概要

神奈川県愛川町 一戸建て再生ファンド」は、神奈川県愛川町にある土地と建物を投資対象とするファンドです。当時建っていた建物を「ヤマワケエステート」が取得した後に取り壊し、更地にして売却するというプロジェクトで、投資家に対しては、投資額に応じて土地の売却益や賃料収益の一部などが分配されるというものでした。

「ヤマワケエステート」は、扱うファンドのうち9割以上が想定利回り10%超えという驚くべきサービスですが、その中にあっても84.6%という想定利回りは際立って高く、非常に大きな話題になりました。

対象物件は建物は老朽化が進んでいて現状のまま活用はできない状況で、所有者が早期の売却を希望していました。そのことから安価で仕入れることができ、この高利回りにつながっています。

最終的な実績利回りは、誰もが目を疑った想定利回りをさらに上回り、約款上の上限額とされていた95%という驚異的な数字を叩き出しました

高利回りを上げたファンドの特徴・傾向

高利回りファンドの特徴

今回紹介した高利回りファンドの共通の特徴・傾向として挙げられるのは、いずれもキャピタルゲイン型であること、比較的短期運用であること、また募集金額が比較的少ない案件であることです。

キャピタルゲイン型ファンド

キャピタルゲイン型ファンドは、物件の売却益を配当原資とするファンドのことを指します。

キャピタル型ファンドでは、「物件をできるだけ安く仕入れてできるだけ高く売る」ことが求められます。オーナー側で早期売却を望んでいるケースや、入居者の退去に問題を抱えていて買い手がつきにくいケースなどでは物件を安く仕入れられるケースがあり、そこからさらに物件のバリューアップを行って価値向上を図ることで、「安く買って高く売る」を実現します。

また、不動産は不動産市況やタイミングによって価格が変動するため、安定性の高い、賃料収入を配当原資とするインカムゲイン型ファンドと比較するとリスク(価格の振れ幅)が大きいファンドであるといえます。

そのため、運用期間内に買い手が付かなかったり、想定よりも安く売却せざるを得なくなる可能性がある一方で、想定を上回る価格で売却できる可能性も秘めており、それによって想定よりも大きな利益を生み出すこともあるのが特徴です。

短期運用型ファンド

想定利回りが高く設定されるファンドは、多くの場合、キャピタルゲイン型であり、かつ短期運用型です。

例えば、仮にキャピタルゲイン型ファンドで、事前に買い手が決まっている場合、多くの運用期間を必要としません。物件取得のための資金さえ集められれば、あとは決まっている売却先へ売却して利益を確定し、儲けを分配するだけでよい、ということになります。

そして、キャピタル型ファンドは売却益を目的としているため、それを1カ月で売ろうが1年で売ろうが、利益は同じです。仮に1,000万円の物件が1,150万円で売れる場合、1年かけて売れば年利は15%となりますが、2カ月で売れる場合は1/6年で150万円の利益ということで、1年に換算すると年利は6倍の90%ということになります。

そのため、短期運用のキャピタル型ファンドは、見た目の利回りが高くなりやすいという特性があります。

募集金額が少ないファンド

高利回りのファンドは、募集金額が少なくなる傾向があります。

小規模物件は利幅が小さいため大手不動産会社があまり参入してこず、比較的小規模な不動産業者である不動産クラウドファンディング事業者が利回りの高い物件として仕入れることが可能になるケースがあります。

また、事業者側が劣後出資(事業者の出資分)を大きく取ることでファンドの募集枠が小さくなっているケースもあります。こうすることで、ファンドの運用益の一部を投資家に還元しやすくなり高利回りを実現できます。

そのほか、事業者によっては、最初期のファンドとして小規模で短期運用型の高利回りファンドを組成して、ユーザー集めに利用するケースもあります。「募集枠が埋まらない」というリスクを最小限に抑えつつ、高利回りで訴求力もあるため、多くの事業者がマーケティングとしてこのようなファンドを提供しています。

不動産クラウドファンディングには高利回りファンドがたくさんある

今回は、過去に不動産クラウドファンディングで高利回りを上げたファンド5選、そして高利回りになりやすいファンドの特徴について解説しました。

不動産クラウドファンディングというと、派手さはないけれど安定的な利益が期待できる投資、のようなイメージがありますが、まれに、今回紹介したような、いわば「ハイリスク・ハイリターン」のド派手なファンドも提供されることがあります。

株式投資では配当利回りが4%を超えるような銘柄は「高配当」といわれます。そんな中、20%をゆうに超える利回りは不動産クラウドファンディングならではといえ、非常に夢があります。

こうした高利回りファンドは常時募集されているわけではないため、タイミングが合わないと投資できませんが、一度はチャレンジしてみたいものです。ただし、高利回りはリスクの裏返しであることは忘れてはいけません。くれぐれも一点集中は避け、安全性の高い投資先との分散投資を心がけるようにしましょう。

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  • 記事を書いた人 中田健介

    IT系企業に勤務する傍ら、2010年からソーシャルレンディングでの資産運用を開始。同時にブログ「けにごろうのはじめてのソーシャルレンディング日記」を開設。 著書に「年利7%! 今こそ『金利』で資産を殖やしなさい!~日本初! 融資型クラウドファンディング投資の解説書」(ぱる出版)がある。

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