株式が上場廃止されたらどうなる？いつ売る？持ち株どうすればいいかも解説

経営悪化を原因とするものだけでなく、完全子会社化や株式併合が理由で上場廃止する場合も多くあります。

決してネガティブな理由だけで上場廃止するわけではないということを理解しておきましょう。

サムティホールディングス（187A）なども上場廃止に

他には、サムティHD、ローソン(2651)、デサント（8114）、トランコム（9058）、タツタ電線（5809）、アルデプロ(8925) 、UUUM(3990) と以下の銘柄は上場廃止になりました。

パスコ（9232）、グローセル（9995）、JSR（4185）、ケンタッキー(9873) 、Eストアー（4304）。

大正製薬(4581) 、フェイス(4295) 、永谷園（2899）、JTOWER(4485)、マネーパートナーズグループ（8732）。

ファンケル(4921)なども上場廃止になった

以下の銘柄も上場廃止となりました。

ベネフィットワン(2412) 、エッジテクノロジー（4268）、ファンケル(4921)、ドコモ(9437) 、アンジェス（45639）。

レーサム（8890）、システム情報（3677）、エレマテック（2715）、ティーガイア【3738】、ディーディーエス（DDS:3782）、スノーピーク（7816）。

三菱系も上場廃止に？有名企業の将来性は？

三越伊勢丹ホールディングス（ＨＤ：3099）は、福岡証券取引所で株式上場廃止となりました。

三菱商事（8058）と三菱HCキャピタル (8593) は、名古屋証券取引所で上場廃止になりました。

キリンHD[2503]は、札幌証券取引所で上場廃止になっています。

川崎汽船（9107）は、大阪証券取引所（大証）第1部での上場を廃止し、東京証券取引所（東証）に上場しています。

今後、上場廃止が予定されている銘柄

今後、上場廃止が予定されているのはウェルスナビ (7342) 、銀座山形屋（8215）、常磐興産(9675)と以下の銘柄です。

プレサンスコーポレーション(3254)、ラック(3857)、ピクセルカンパニーズ（2743）、ヤオコー（8279）、シンニッタン（6319）。

楽天グループ[4755]は、傘下の楽天証券ホールディングス（HD）の上場方針を撤回しています。

「ウインテスト(6721)」は過去、上場廃止に係る猶予期間入り銘柄に指定されました。

内外トランスライン（9384）はTOB完了後、上場廃止となる見通しです。

カヌーなどまだ上場廃止になっていない銘柄

※メタプラネット(3350)、リプロセル（4978）、カヌー（GOEV）、フルッタフルッタ（2586）、JX金属（5016）と以下の銘柄は上場廃止になっていません。

アジャイルメディアネットワーク(6573)、リゲッティコンピューティング（RGTI）、ウエルシア(3141)

the why how do company（3823）、マイクロ・コンピューター（SMCI）

ジャパンディスプレイ（6740）は、2028年３月末までの計画期間内に上場維持基準に適合しない場合は、上場廃止となります。

ジャパンディスプレイが大化けしないかと期待している投資家もいるようです。

上場廃止したら持ってる株はどうなる？売却できる？

上場廃止した場合、持っている株式は証券取引所では売却できなくなります。

また、株主としての権利は残ります（倒産や100％減資の場合は、株主の権利が喪失します）。

証券会社での取り扱いもできなくなります。

上場廃止となった株式は証券会社の預かり残高から抹消され、株式を発行している会社、もしくは株式を管理する信託銀行の預かりとなるためです。

上場廃止株の売却には通常より時間がかかる

証券会社の預かり残高から抹消された後に売却したい場合は、発行会社か信託銀行に問い合わせる必要があります。

そのため、証券取引所で行われる通常の株取引よりも時間や手間がかかります。この点には注意が必要です。

上場廃止発表後は「整理銘柄」に指定される

上場廃止発表後、すぐに上場廃止となって売却できなくなるわけではありません。

上場廃止が発表されたら、原則としてその後1カ月間は「整理銘柄」に指定され、その間であれば株式市場で売却が可能です。

しかし、上場廃止を控えていることで、希望価格よりもかなり低い株価でしか値段が付かないことも予想されます。

場合によっては売買が成立しないこともあります。

即上場廃止され紙切れになるリスクも

なお、上場廃止する株式がすべて整理銘柄に指定されるわけではありません。

「完全子会社化」が理由で上場廃止する場合は、新たな上場会社の株式に交換されるため整理銘柄に指定されず、即上場廃止されることもあります。

交換された新たな上場企業の株式は今までと同様に市場での売買が可能です。

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上場廃止株が再上場する可能性は？持ち続けるのは危険？

上場廃止株はその後、絶対に再上場できないわけではありません。

例えば、上場廃止の理由が、経営再建や改革のため会社が株主から株式を買い付け、一旦非公開とする「MBO（マネジメントバイアウト）」の場合、経営再建・改革後、再上場することもあります。

しかし、MBO後の再上場は新規上場時よりも審査が厳しくなるのが一般的です。

具体的には「MBOからの経過期間」「MBO時と再上場申請時の経営陣が同一か」などの点がチェックされます。

再上場は可能ですが、難しいという点は認識しておきましょう。

上場廃止になると社員はどうなる？

ちなみに、企業が上場廃止になると、社員の働き方や待遇に影響が出る可能性があります。 

賃金額の調整やボーナスのカットなどが行われる可能性があります。 

また、住宅ローンなどの審査で高く評価されにくくなったりすることも考えられます。

上場廃止で株主が儲かることはある？

経営戦略での上場廃止の場合は儲かるケースがあります。 

通常、企業がTOBなどで株式を取得する際には、市場株価にプラスして買付を行います。 

一方で、経営破綻になった場合は株式が買収されるわけではないので、株式の価値がなくなり損をしやすいです。

上場廃止になったら株は売れる？売れない？

今回は、株式が上場廃止になるとどうなるのかをテーマに、上場廃止の基礎知識や上場廃止の原因などを解説しました。

株式の上場廃止が発表されると、1カ月間程度は整理銘柄として売買できますが、その後、市場での売買ができなくなります。

もし、売却を希望する場合は、株式の発行会社や信託銀行に問い合わせが必要です。

市場での取引のように、価格をリアルタイムで確認しながらの売買ができなくなるため注意が必要です。

なお、上場廃止する理由は経営悪化だけではありません。

経営基盤強化のための「完全子会社化」などが理由の場合もあります。

完全子会社化で上場廃止のケースでは、新たな会社の株式に交換されるため整理銘柄に入らず、即上場廃止されることもあります。

保有株式の上場廃止のニュースが出た時は、まずは何が理由なのかを確認しましょう。

日ごろから株価をチェックしよう

そして、不必要に慌てることがないよう、日頃から企業情報や株価等をチェックする習慣を身に付けておきましょう。