不動産クラウドファンディング掲載数NO.1比較サイト
不動産クラファン
ソシャレン
事業型ファンド
投資一般
ブロックチェーン
公開日 2024/06/10
最終更新日 2026/05/15
share:
「トラストレンディング事件って何が問題だったの?」
「今後、同じような事件に巻き込まれないためにはどうすればいい?」
トラストレンディング事件は、ソーシャルレンディング業界に大きな衝撃を与えた金融トラブルの一つです。
この記事では、トラストレンディング事件の詳細や投資家への影響、行政処分の内容などについて、わかりやすく解説します。
今後、投資で損をしたくないと思っている方は参考にしてください。
「複数の事業者を比較してできるだけ安全な投資をしたい」「他の投資家の口コミを見てみたい」と考えているなら、国内最大級の不動産クラウドファンディング一括比較・検索サービス「ゴクラク」の活用がおすすめ。
約120以上のサービスを一括で比較でき、ランキングや便利な機能を駆使して効率よく投資を始められます。
以下の記事では「ゴクラク」の魅力を徹底的に解説していますので、興味のある方はチェックしてみてください。
【こちらもチェック!】
(その後エーアイトラスト株式会社、さらにAI株式会社へと社名変更)
2005年設立の株式会社トラストファイナンスは、元々は金融機関向けのソフトウェア開発会社でした。
しかし、やがて自社でも投資事業や債券の売買、金融事務代行などを手掛けるようになりました。
2007年には貸金業登録を行い貸付事業を始めましたが、その資金は代表である松本卓也氏個人の資産でした。
その後の2015年、貸金業の業務を市場からのお金で行えるよう、ソーシャルレンディング事業に参入しました。
そして、「トラストレンディング」は順調にユーザーを獲得し、2019年のサービス終了時点で会員数は約3,300人・成立ローン総額は約83億円にまで上りました。
「トラストレンディング」で募集されたファンドの年換算想定利回りは10~12%のものが中心で、当時の事業者の中でもっとも高い水準でした。
その高い利回りは投資家にとって大変魅力的で、実際「トラストレンディング」のファンドは募集されるとすぐに完売となっていました。
「トラストレンディング事件」は、運営会社のずさんな運営体制によって起こっています。その内容は以下です。
2018年12月7日、証券取引等監視委員会は「債権担保付ローンファンド」と「動産担保付ローンファンド」の取得勧誘に関して、虚偽の表示がされていたと主張。
「トラストレンディング」を運営するエーアイトラスト株式会社(当時)に対して行政処分を行うよう金融庁に勧告しました。
証券取引等監視委員会からの指摘は下記です。
【債権担保付ローンファンドについて】
該当する官公庁等が関与して行う除染事業は存在せず、このため、本債権ファンド借入人に対しては、上記の取得勧誘時の表示のような、官公庁等が関与して行う除染事業の存在及び実行を前提とした資金使途のための貸付けは当初から行われていない。
【動産担保付ローンファンドについて】
実際には当該大手企業との業務提携等の予定は存在せず、このため、本動産ファンド借入人に対しては、当初から、上記の取得勧誘時の表示のような、当該大手企業との業務提携や、当該業務提携に係る事業による収益が返済原資となることなどを前提とした貸付けは行われていない。
いずれも、表示されている事業は実際には存在せず、貸付金は表示とは異なる用途に用いられているという内容でした。
1回目の行政処分から約2カ月後の2019年2月22日 証券取引等監視委員会は、エーアイトラスト社(当時)に2回目の行政処分について勧告しました。
「高速道路工事請負代金債権担保ローンファンド」「公共事業コンサルティング債権担保ローンファンド」「燃料売掛債権担保ローンファンド」の募集ページにおいて、虚偽の表示がされていたためです。
また、いずれも借入人は実際にはそれらの事業を実施していなかったとのことでした。
処分の内容は、「第二種金融商品取引業者の登録取消」および「業務改善命令」という非常に重いものでした。
そして、ソーシャルレンディング事業者で第二種金融商品取引業者の登録取消処分を受けた初の事案となりました。
この処分を受け、エーアイトラスト社(当時)は「今後新規会員および新規ファンドの募集は行わず、既存ファンドの運用業務・資金回収業務のみを行う」と発表しました。
この時点で事実上トラストレンディングはサービス終了したといえます。
また、募集された資金のうち、少なくとも15.8億円がこの山本氏が実質的に支配する法人へ流出していたとのことです。
トラストレンディングの累計募集総額は83.2億円であり、上記金額はその約20%にあたります。
これを受けてエーアイトラスト社(当時)は、これらの案件の借り手企業および山本氏に対して、損害賠償請求訴訟を起こすことを発表しました。
そして約2年後の2021年3月31日、AI株式会社は山本氏に対する損害賠償請求訴訟について請求を認容する判決が出たと発表しました。
判決内容は、山本氏に対し5,000万円およびこれに対する2019年11月6日から支払済みまで年5分(5%)の割合による遅延損害金をAI株式会社へ支払うよう命じるものとなりました。
トラストレンディングを運営するエーアイトラスト社(当時)は、短時間のうちに2度の行政処分を受けました。
第二種金融商品取引業者の登録取消という非常に重い処分を受けたことで世間の注目を集めています。
なお、「トラストレンディング」において発生した返済遅延金額は約52億円で、現在でもその大半は投資家に対して返還されていません。
最後に、このような事件が発生した背景についても触れておきます。
「 トラストレンディング」は、年利回り10~12%といった非常に高い利回りを謳って投資家から短期間で多くの資金を集めていました。
しかし、大半の募集ファンドについて、投資先企業および事業内容に関する情報は不透明でした。
その要因となっていたのが、当時金融庁が、借り手企業の情報の匿名化を義務付けていたことです。
この事件から約1カ月後の2019年3月、金融庁はソーシャルレンディングの借り手に関する匿名化の義務付けを廃止しました。
現在では、多くのソーシャルレンディングサービスにおいて、借り手の具体的な社名や事業内容は明示されるようになっています。
このようなトラブルは頻発するものではありません。
ただ、万が一のリスクを自分自身で少しでも抑えるために、ソーシャルレンディングに投資する際は、対象企業および事業内容について十分確認されることを強くおすすめします。
パスワードは8文字以上20文字以内半角英数文字のみ
IT系企業に勤務する傍ら、2010年からソーシャルレンディングでの資産運用を開始。同時にブログ「けにごろうのはじめてのソーシャルレンディング日記」を開設。 著書に「年利7%! 今こそ『金利』で資産を殖やしなさい!~日本初! 融資型クラウドファンディング投資の解説書」(ぱる出版)がある。