【ベテラン投資家が選ぶ】2023年不動産クラウドファンディング・ソーシャルレンディング5大ニュース

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こんにちは。中田健介です。

 2023年も残りわずかとなりました。今年もさまざまなニュースが世の中を騒がせましたが、不動産クラウドファンディングソーシャルレンディング界隈ではどのようなニュースがあったでしょうか。

今回は、ベテラン投資家である私が独断と偏見で選出した不動産クラウドファンディング・ソーシャルレンディング関連の2023年の5大ニュースを紹介していきます。

筆者:中田健介(投資家・実業家・ブロガー)
IT系企業に勤務する傍ら、2010年からソーシャルレンディングでの資産運用を開始。同時にブログ「けにごろうのはじめてのソーシャルレンディング日記」を開設。 著書に「年利7%! 今こそ『金利』で資産を殖やしなさい!~日本初! 融資型クラウドファンディング投資の解説書」(ぱる出版)がある。

【第5位】シーラグループ代表杉本宏之氏、女優・深田恭子氏と破局

利回りくん不動産クラウドファンディング「利回りくん」を手掛けるシーラグループ代表である杉本宏之氏は、一部メディアによると、2018年冬ごろから女優の深田恭子氏と交際を始めました。深田氏は2023年11月2日の誕生日、両親の実家を同氏とともに訪れたといい、結婚は目前だと見られていました。

しかし、その直後12月6日に破局したことが明らかになりました。このニュースは新聞などでも取り上げられ、ある意味、不動産クラウドファンディング関連としては今年もっとも知られたニュースとなりました。

【第4位】一般社団法人不動産クラウドファンディング協会が発足

2023年8月30日、「一般社団法人不動産クラウドファンディング協会」が発足しました。不動産クラウドファンディング協会の理事・監事は以下の通りです。
  • 代表理事 横田 大造(クリアル株式会社 代表取締役社長)
  • 理事 大島 均(トーセイ株式会社 取締役執行役員)
  • 理事 室谷 泰蔵(株式会社エー・ディー・ワークス 取締役執行役員)
  • 監事 菅原 祐太(クリアル株式会社 経営企画部 副部長)
また、参加している事業者は以下の通りです。(カッコ内はサービス名)
  • 穴吹興産株式会社(ジョイントアルファ
  • 株式会社ウッドフレンズ(信長ファンディング
  • 株式会社エー・ディー・ワークス(ARISTO)
  • 株式会社グッドコムアセット
  • クリアル株式会社(CREAL)
  • グローシップ・パートナーズ株式会社
  • 香陵住販株式会社(KORYO Funding
  • サンフロンティア不動産株式会社(不動産小口所有商品)
  • JRD株式会社(iRD)
  • 株式会社タスキ(TASUKI FUNDS)
  • トーセイ株式会社(TREC FUNDING)
  • 株式会社フィル・カンパニー
  • フィンテックアセットマネジメント株式会社(FAMコネクト)
  • 株式会社フェイスネットワーク(Grand Funding
  • 株式会社リビングコーポレーション(Property+)
不動産クラウドファンディング協会の活動目的・内容は以下の通りです。
  1.不動産クラウドファンディングデータベースの公開・更新
  2.不動産クラウドファンディング業界のマーケットレポート・ホワイトペーパー等の定期的な開示
  3.不動産クラウドファンディング業界ルール・ガイドラインの制定
  4.ブロックチェーン、STO(セキュリティ・トークン・オファリング)の活用可能性の研究
  5.その他当法人の目的を達成する為に必要な事業
  6.前各号に掲げる事業に附帯又は関連する事業
参照:一般社団法人 不動産クラウドファンディング協会

“日本”不動産クラウドファンディングも発足!?

一方で、2023年11月29日には株式会社シーラテクノロジーズが中心となって「日本不動産クラウドファンディング協会」も設立されています。

参照:シーラテクノロジーズが共同代表として「日本不動産クラウドファンディング協会」を設立

名称に「日本」が付いているかいないかの違いで非常に紛らわしいですが、2つの似通った団体が同じ時期に立ち上がるのは興味深いポイントです。どちらも、不動産クラウドファンディング業界の信頼性の向上のために積極的な活動を期待したいと思います。

【第3位】新たなソーシャルレンディングサービス開始

CAPIMA2023年には新たなソーシャルレンディングサービス「CAPIMA」と「NGIソーシャルレンディング」がスタートしました。

ソーシャルレンディングは不動産クラウドファンディングと比べるとサービス事業者が少なく、新規参入も少なめです。そんな中でスタートした2つのサービスにはぜひ期待したいところです。

【第2位】新たな不動産クラウドファンディングが続々とサービス開始

2023年も新たな不動産クラウドファンディングが続々とサービスを開始しました。一例を以下に紹介します。2022年も多くの事業者がサービス開始しましたが、今年も新規参入の勢いは衰えませんでした。

今年特に大きな話題となったのが「ヤマワケエステート」です。サッカー元日本代表の本田圭佑氏をイメージキャラクターに起用したことや、規格外の高利回りファンドを連発したことでクラウドファンディング投資家を大いにざわつかせました。中でも想定利回りを84.6%(年利換算)とした「神奈川県愛川町 一戸建て再生ファンド」は絶大なインパクトを残しました。

2023年末時点で運用が終了したファンドはないため、本当の評価は2024年以降に持ち越されることになりますが、今後に期待したいサービスの1つです。

【第1位】バンカーズ・ホールディングがクラウドクレジットを完全子会社化

バンカーズがクラウドクレジットを買収
参照:クラウドクレジット株式会社のバンカーズグループ化に関するお知らせ

 株式会社バンカーズ・ホールディングは、クラウドクレジット株式会社の発行済株式の全株を2023年1月1日付けで取得し、完全子会社化しました。2022年5月にSBIソーシャルレンディングを買収したばかりのバンカーズですが、今回さらにソーシャルレンディング老舗のクラウドクレジットを傘下に収めました。

狙いはクラウドクレジットに登録している55,000人以上の投資家です。バンカーズは2020年にサービス開始した後発ソーシャルレンディングサービスですが、相次ぐM&Aにより短期間での投資家獲得およびシェア拡大を目指す戦略がより鮮明になりました。

なお、バンカーズの2022年度の年間募集額は169.6億円で、クラウドクレジットの2022年度の年間募集額は61.4 億円です。2社の年間募集額(2022年度)合計は231.0億円となり、ソーシャルレンディング業界における年間募集額のランキングとしては、クラウドバンクに次いで2位となります。かなりの存在感を示す規模と言えるでしょう。

2023年のソシャレン・不動産クラファンを総括

2023年ニュースベテラン投資家の筆者が独断と偏見で選ぶ、2023年の不動産クラウドファンディング・ソーシャルレンディング界隈のニュースを紹介しました。

本年は多くの不動産クラウドファンディングサービスがスタートし、大変盛り上がりを見せました。これらのサービスは実物不動産への投資というスキームで安全性をアピールしており、現時点では返済遅延・貸し倒れなどの問題は起きていません。今後もソーシャルレンディングと並び、安定的な投資先として人気を集めそうです。 

一方、ソーシャルレンディングサービスも2社新規にスタートし、底堅い人気を見せています。また、かつて業界で大きなシェアを占めていたクラウドクレジットがバンカーズに買収されたことで、業界全体の構造に大きな変化がありました。これを契機としてバンカーズがどこまでシェアを伸ばせるか、来年以降も引き続き注目したいと思います。

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  • 記事を書いた人 中田健介

    IT系企業に勤務する傍ら、2010年からソーシャルレンディングでの資産運用を開始。同時にブログ「けにごろうのはじめてのソーシャルレンディング日記」を開設。 著書に「年利7%! 今こそ『金利』で資産を殖やしなさい!~日本初! 融資型クラウドファンディング投資の解説書」(ぱる出版)がある。

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