老後の資産運用に不動産クラウドファンディングが最適な4つの理由

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#リスクマネジメント
こんにちは。投資家・ブロガーの中田健介です。

今回は「老後の資産運用に不動産クラウドファンディングが最適である」というテーマでお届けします。

老後のための資金運用は必須に

老後の資産形成金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」によると、年齢が高いほど金融資産保有額は高い傾向があり、令和4年度の30代・二人以上世帯の中央値が200万円であるのに対し、60代・二人以上世帯の中央値は700万円、70代・二人以上世帯の中央値は800万円となっています。

このようにリタイア後の世代は一般に現役世代に比べて多くの資産を持つ傾向があるものの、実際問題、給与所得は減るので定期的な収入は少なくなります。また、年金の受給開始年齢は年々引き上げられている一方で平均寿命は延びており、生活費・介護費・医療費など生涯の支出は増える傾向にあります。

こうした要因を踏まえると、リタイア後はどうしても資産運用で収入を補う必要が出てきます。それではリタイア後の資産運用に適した投資商品とはどういったものでしょうか。

老後の資産運用に適した投資商品とは?

老後の資産運用には、以下の特徴をもつ投資商品が適していると考えられます。

1.リスクが低い商品

年齢が若ければ、投資によって損失を出したとしても、給与収入で損失分を取り戻すこともできます。しかし、リタイア後の世代は給与所得が得られないため、資産の多くを失ってしまうような大きなリスクはとりにくくなります。そのため、FXや仮想通貨などあまり価格変動の大きな投資商品は向いていないでしょう。

2.安定した定期収入が得られる商品

リタイア後の投資家にとっては、年金だけでは不足しがちな収入を補うことが目的となるので、キャピタルゲインを狙う投資よりも、安定した定期収入(インカムゲイン)の得られる投資商品が向いているといえるでしょう。実際に、債券や定期的な配当のある投資信託などはシニア層の投資家に人気があります。

3.ローンを組む必要がない商品

一般的に高齢の場合、(たくさんの資産がある場合などを除き)多くの金融機関では長期・多額のローンは組みにくくなります。そのため、リタイア後の投資家が不動産投資など多額のローンを組む必要がある投資を新たに始めるのは簡単ではありません。基本的には自己資金の範囲でできる投資商品が求められるでしょう。

不動産クラウドファンディングが老後の資産運用に適している理由

老後に不動産クラウドファンディングが適している理由不動産クラウドファンディングは、先ほど挙げた条件「リスクが低い」「安定した定期収入が得られる」「ローンを組む必要がない」をいずれも満たしており、リタイア後の資産運用に適しているといえます。さらに、不動産クラウドファンディングには老後の資産運用法として以下のメリットもあります。

1.利回りが高く、利益を予測しやすい

多くの不動産クラウドファンディングの年利回りは現在4~8%程度で、銀行預金・債券など、ほかのインカムゲイン投資と比べて高い水準です。また、基本的に利回りや投資期間は事前に決まっており、元本割れや返済遅延などが発生しない限り予定通りの収益が得られます。

安定した定期収入という点では非常に優れているといえるでしょう。

2.比較的短期間で利益が得られる

新NISAでも大きな人気を集めているインデックスファンドは、基本的には長期運用が推奨されており、短期間の運用では相場によって利益を実感しにくいケースがあります。その点、不動産クラウドファンディングでは決まった利回り・決まった運用期間(12カ月程度の短期がメイン)で、お金を得られるため、利益を実感しやすいメリットがあります。

3.少ない資金でも投資できる

不動産クラウドファンディングは数万円程度から投資でき、多くの資産のない人でも気軽に投資できます。不動産投資のように多額のローンを組む必要もありません。また、投資金額が少なくても手数料や利回りは変わらないため、特に不利になることはありません。

4.特別な知識やスキルが不要

不動産クラウドファンディングは、ほかの投資に比べると必要とされる知識やスキルはさほど多くありません。これまで資産運用の経験があまりなかった人でもスムーズに始めることができるでしょう。

分散投資など最低限守るべきことはありますが、それさえ押さえておけば誰がやってもパフォーマンスは大きく変わりません。株式投資などのように日々の値動きを気にする必要もなく、精神的にも楽です。

5.所得の少ない人ほど税率が低くなる

不動産クラウドファンディングの収益は基本的に雑所得となるため、所得の高い人ほど高い所得税が適用されます。逆に、給与所得などが少なければ税率は低くなるため、リタイア後の人にとっては有利だといえます。

シニア層に不動産クラウドファンディングが広まるための課題

このように老後の資産運用として様々なメリットのある不動産クラウドファンディングですが、現状では不動産クラウドファンディングの投資家のうち60代以上の割合はあまり高くないようです。60代以上の投資家に不動産クラウドファンディングが広がらないのには、以下の要因が考えられます。

1.知名度の低さ

「フィンテック(Finance+Technology)」という言葉自体は広く知られるようになりましたが、フィンテック関連の投資商品であるロボアドバイザーや仮想通貨などと比べても不動産クラウドファンディングの知名度はまだまだ低いのが現状です。

以前に比べれば新聞や雑誌で取り上げられることも増えてはきましたが、ネット記事などに触れる機会が比較的少ないであろう60代以上の投資家の知名度はかなり低いものと思われます。

2.デジタルデバイスを扱うリテラシー

不動産クラウドファンディングは基本的にオンラインで投資を完結させるサービスです。そのため、サービス利用には一定のITリテラシーが必要になります。

私の親は現在80代で、一応パソコンでメールやブラウザを見ることはできますが、ネットバンキングやオンラインで飛行機の予約をするといった操作はできません。年長の人はPCやスマートフォンの細かな操作が苦手なケースが多く、そのために不動産クラウドファンディングが敬遠されている面もあると思われます。

不動産クラウドファンディングの認知をシニア層に広げていくには、(DXとは逆行しますが)電話や対面で投資ができるようにするという「アナログ回帰」が必要になる可能性もあります。

3.口座開設の年齢制限

事業者によっては口座開設の際に年齢制限が設けられているところもあります。例えば、「CREAL(クリアル)」は18歳以上80歳以下というのが基準となっています。

不動産クラウドファンディングを老後の資産運用の選択肢に

老後に不動産クラウドファンディングが適している理由について考察してみました。

先に述べたように、60代以上で不動産クラウドファンディングに投資する人はあまり多くないのが現状です。しかし、不動産クラウドファンディングはリタイア後の投資先として非常に優れた特徴を持っています。知名度や投資体験の向上などいくつかの問題点が解消されていけば、そうした世代にも広がっていく可能性は十分にあるでしょう。

リタイア後の世代は大きな資産を持っている人も多いため、業界としてもこの層を取り込むことは重要な課題であるといえそうです。

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  • 記事を書いた人 中田健介

    IT系企業に勤務する傍ら、2010年からソーシャルレンディングでの資産運用を開始。同時にブログ「けにごろうのはじめてのソーシャルレンディング日記」を開設。 著書に「年利7%! 今こそ『金利』で資産を殖やしなさい!~日本初! 融資型クラウドファンディング投資の解説書」(ぱる出版)がある。

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