ソーシャルレンディングは危ない?安全に投資するための完全ガイド

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#リスクマネジメント #事例
ほったらかしで投資できることから近年注目を集めているソーシャルレンディング。少額から投資でき、高利回りを狙える魅力的な投資商品ですが、一方で「危ない」という声も聞かれます。

この記事では、危ないという声もあるソーシャルレンディングのリスクやトラブル事例を詳しく解説し、安全に投資するための対策を徹底解説します。投資を検討している方はもちろん、すでに活用している方も、ぜひ参考にしてみてください。

ソーシャルレンディングとは?

ソーシャルレンディング(融資型/貸付型 クラウドファンディング)は、インターネットを通じて投資家が企業などに融資を行う投資サービスです。融資を受けた事業者はそのお金を使って事業を行い、利息をつけてお金を返済をします。このときの利息が投資家への分配金の原資となります。

事業者としては、従来の銀行融資では審査の通りにくい事業などでもソーシャルレンディングを用いることで融資を受けられる可能性が高まるため、新しい資金調達の手段としても注目を集めています。

ソーシャルレンディングの仕組み・流れ

ソーシャルレンディングの仕組みソーシャルレンディングの仕組み・流れは以下の通りです。
  1. ソーシャルレンディング事業者が、企業や個人事業主から融資希望を受け付け、案件を募集します。
  2. 投資家は、ソーシャルレンディング事業者のWebサイトを通じて案件を閲覧し、投資したい案件(ファンド)を選んで出資します。
  3. ソーシャルレンディング事業者は、集まった資金を企業や個人事業主に融資します。
  4. 企業や個人事業主は、融資を受けた資金を事業運営に使い、一定期間後に元本と利息を返済します。
  5. 投資家は、企業や個人事業主から返済された元本と利息を原資とした分配金を受け取ります。

ソーシャルレンディングの魅力

ソーシャルレンディングには、以下のような魅力があります。
1.少額から投資できる
1万円から投資できる案件も多く、投資初心者でも気軽に始められます。
2.多様な案件に投資できる
不動産をはじめ、再生可能エネルギー関連や飲食店の開業など、さまざまな案件に投資できます。
3.高い収益が狙える
ソーシャルレンディングの平均的な利回りは3~7%程度です。銀行預金や国債などの金利と比べて、非常に高い利回りを狙えます。
4.社会貢献できる
自分が応援したい企業や事業に投資することで、社会貢献できる可能性があります。

ソーシャルレンディングの注意点

ソーシャルレンディングは、魅力的な投資商品である一方、以下のような注意点もあります。
1.元本割れの可能性がある
融資先の事業者が倒産したり、ソーシャルレンディング事業者が倒産したりした場合、元本が回収できなくなる可能性があります。
2.過去に不祥事を起こした事業者もいる
過去には、サービス事業者による不祥事により、トラブルに発展したケースもあったため、十分な調査が必要です。
3.流動性が低い・中途解約ができない
投資した資金はすぐに換金できないため、ある程度長期的な投資になることに留意が必要です。

ソーシャルレンディングは危ない?起こり得るトラブルとは

ソーシャルレンディングのトラブルソーシャルレンディングは、魅力的な投資商品である一方、トラブルも発生しています。ここでは、ソーシャルレンディングでよくあるトラブルとその原因・対策について詳しく解説します。

元本割れ

ソーシャルレンディングでもっとも避けたいのが元本割れ、つまり投資した資金がマイナスになって返ってきたり、最悪の場合はゼロになってしまったりすることです。元本割れは、融資先の事業者が倒産したり、ソーシャルレンディング事業者が倒産したりした場合に発生します。

以下で原因について詳しく解説していきます。

原因1.案件の失敗

ソーシャルレンディング案件は、融資先事業者の事業計画に基づいてファンドが組成されます。しかし、中にはプロジェクトが計画通りに進まないケースもあります。その要因としては以下が挙げられます。
・市場環境の変化
想定していた市場環境が変化し、事業に関連する製品・サービスの需要が低迷する。
・競争激化
強力な競合企業・店舗等の出現により、事業が低迷する。
・資金不足
運転資金や設備投資資金が融資したお金で足らず、事業運営が困難になる。
・自然災害
地震や台風などの自然災害により、事業運営が困難になる。

原因2.融資先事業者の倒産

融資を募集しているプロジェクト自体はうまく進行したとしても、それ以外の事業がうまくいかず、融資先事業者が倒産してしまう可能性もゼロではありません。仮に融資先事業者自体が倒産してしまえば、資金の回収は難しくなります。

ソーシャルレンディングの融資先事業者の中には零細企業や個人事業主というケースもあり、そのような事業者は財務状況が脆弱な場合も多く、倒産の可能性が相対的に高いといえます。

原因3.ソーシャルレンディング事業者の倒産

ソーシャルレンディングは、ソーシャルレンディング事業者が投資家からファンドによって資金を集め、それを第三者である融資先事業者へ貸し付けるスキームです。

したがって、融資の仲介者であるソーシャルレンディング事業者が倒産した場合も元本割れの可能性が極めて高くなります。

原因4.経済情勢悪化

景気後退や金融危機などの経済情勢悪化は、事業運営に悪影響をおよぼし、返済を困難にする可能性があります。具体的には以下のような状況が考えられます。
・景気後退
エンドユーザーの消費意欲が低下し、事業の売上減少につながる。
・金融危機
金利が上昇し、事業の資金調達コストが増加する。
・為替変動
為替レートの変動により資金繰りが悪化し事業の収益が減少する。

事業者による不祥事

元本割れはソーシャルレンディング事業者が意図しないかたちで生じるものがほとんどですが、中には情報の隠匿やずさんな管理体制、あるいは詐欺的な募集など、ソーシャルレンディング事業者が不祥事を起こしたケースもあります。以下は、ソーシャルレンディング事業者が起こした不祥事の一例です。

みんなのクレジット

2014年にサービスを開始した「みんなのクレジット」は、10%を超える高利回り&担保付案件により人気を集め、40億円を超える資金を集めることに成功しました。

しかし、実際には集めた資金のほとんどは親会社や関連会社への貸し付けであり、かつそれをWebサイトに明記していなかったほか、設定された担保は親会社の未公開株式でした。

さらに、未償還(返済)の資金が、すでに運用終了したファンドの償還金の原資として充当されていた(ポンジスキーム)など、さまざまな点を証券取引等監視委員会から指摘され、行政処分を受けています。なお、最終的に集めた資金のうち約31億円は償還が滞り、今もそのほとんどは投資家の手に戻っていません。

SBIソーシャルレンディング

「SBIソーシャルレンディング」は、2011年3月に開始したソーシャルレンディングサービスで、最終的には会員数6万人以上を抱える国内最大級のサービスにまで成長しました。

しかし、融資先事業者が行うプロジェクトの大幅な進捗の遅れにより巨額の赤字を計上し、さらに資金使途違反までが発覚したことで、最終的には事業撤退にまで追い込まれています。

その後、2021年4月に関連ファンドの未償還元本相当額について、SBIグループとして最大150億円の補填を行うことを発表しました。そして投資家への個別調査を経て、2021年9月から順次補填が開始されており、結果として投資家は損失を免れることとなりました。

グリーンインフラレンディング

「グリーンインフラレンディング」は、再生可能エネルギー事業を中心とした融資案件を多く取り扱っていたソーシャルレンディング事業者です。

しかし、融資先の太陽光発電事業者が、本来の目的とは異なる用途で資金を流用していたことが発覚したほか、融資先事業者の財務状況や事業内容について、虚偽または誇張した説明を行い、投資家を募っていたことが判明しました。

これらの不祥事により、株式会社グリーンインフラレンディングは投資家から損害賠償請求を受け、2019年4月に破産申請を行いました。負債総額は約127億円にのぼり、5,000人近い投資家が被害を受けました。

ソーシャルレンディングで起きやすい不祥事とは

上記の不祥事事例でもわかるように、特に起きやすい不祥事は「資金使途違反」と「虚偽情報による勧誘」です。

資金使途違反

ソーシャルレンディングで深刻な不祥事の1つが、資金使途違反です。これは、投資家から集めた資金を当初の計画とは異なる用途に使用してしまう行為です。

資金使途違反の例

・個人事業主が私的に資金を使用する
事業資金ではなく、遊興費やギャンブルなどに資金を使用する。
・企業が別の事業に資金を流用する
投資先の事業ではなく、別の事業に資金を使用する。
・資金を架空の取引に使用する
実際には存在しない取引に資金を使用し、帳簿を偽造する。

虚偽情報による勧誘

過去の不祥事でもあったように、虚偽情報による勧誘も発生し得るリスクです。

虚偽情報による勧誘の例

・架空の案件
実際には存在しない企業や事業主を装い、投資を募る。
・虚偽の財務状況
投資先の企業や事業主の財務状況を偽って、投資を募る。
・高金利を謳い文句にする
実際には配当できないほどの高金利を餌に、投資家を勧誘する。

危ないソーシャルレンディング事業者を避けるための4つのポイント

ソーシャルレンディングで危険を避けるポイントでは、具体的に危ないソーシャルレンディング事業者を見分け、避けるためにどのようなポイントを見ればよいのでしょうか。ここでは4つに絞って解説します。

ポイント1.貸し倒れ・返済遅延発生率

ソーシャルレンディングのプラットフォームを選ぶ際には、貸し倒れの件数や返済遅延率を確認することが重要です。これらの数値は、そのプラットフォームがどれだけリスクの高い融資を行っているかを示す指標となります。

貸し倒れが多い場合、投資した資金を回収できないリスクが増します。信頼できるプラットフォームはこれらの情報を透明に公開し、過去の実績を示すことで投資家の信頼を得ています。

ポイント2.過去に金融当局からの行政処分などを受けていない

金融当局からの行政処分を受けていないかどうかも、プラットフォーム選びの重要なポイントです。行政処分を受けているプラットフォームは、法令遵守や内部管理に問題がある可能性が高いため、投資家にとってリスクが高いと考えられます。

金融庁や消費者庁などの公式サイトで過去の行政処分履歴を確認することができますので事前にチェックしておくと安心です。

ポイント3.融資先の名称が公開されているか

融資先の名称が公開されているかどうかも重要なチェックポイントです。融資先が明確に公開されている場合、投資家はその企業やプロジェクトの信頼性を自分で調査することができます。

透明性が高いプラットフォームは、投資先の詳細情報を提供し、投資家がリスクを適切に評価できるようにしています。

ポイント4.株式上場しているか

上場企業が運営しているソーシャルレンディングサービスは、一定の信頼性と透明性を持っていることが期待できます。上場企業は定期的な監査を受け、財務情報や経営情報を公開する義務があります。これにより、投資家はプラットフォームの健全性を確認しやすくなります。

ソーシャルレンディングで危ない目に遭わないために

巷では、「ソーシャルレンディングは危ない」という声も上がっていますが、その大きな理由に複数の事業者が過去に起こした不祥事があります。

ただし、こうした事業者の不祥事を受けて、金融庁は規制強化に動いています。これにより、参入事業者の数は近年減ってきてはいますが、逆にいえば安全性の高い事業者が生き残った、とも考えられます。サービスの黎明期と比較すると安心感は高まったといえるでしょう。

また、投資家個人としても、投資にはこうしたリスクがつきものであることを心に止めておく必要があります。生活に必要な資金まで投入するのではなく、あくまで余裕資金で運用を行うこと、特定ファンドに大金を入れずに分散投資を心がけることが重要です。

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  • 記事を書いた人 ゴクラクJOURNAL編集部

    『ゴクラクJOURNAL』は、不動産クラウドファンディングやソーシャルレンディング、事業型ファンドといった少額投資ファンドに関する情報や、投資・お金、その他ファイナンシャルテクノロジーに関する情報を提供しています。編集部では、投資初心者の目線に立ったユーザーファーストのメディア運営を目指しています。

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