不動産クラウドファンディングで元本割れする原因は?リスクを抑える方法を紹介

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#リスクマネジメント

不動産クラウドファンディングは高い利回りが魅力である反面、元本割れのリスクもあります。そうしたリスクを回避するために、まず元本割れとなる理由を理解することが大切です。

そこで今回は、不動産クラウドファンディングで元本割れする原因や回避方法 を解説します。これから投資を始めようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

不動産クラウドファンディングとは

不動産クラウドファンディングの仕組み

不動産クラウドファンディング とは、不動産事業を行う事業者に対し複数人の投資家が出資を行う不動産小口化投資商品という仕組みの1つで、不動産特定共同事業法 に則って運営されます。

投資家は1口1万円といった少額から投資できるのが特徴で、 事業者は運用によって生じた収益を 投資家の出資額に応じて 分配します。

対象となる不動産はマンションやホテルのような宿泊施設などがあります。またREIT(不動産投資信託) などと異なり、運用する物件の所在地などの詳細情報を確認することができます。

不動産クラウドファンディングで元本割れする原因

投資である以上、不動産クラウドファンディングにも元本割れのリスクがあります。元本割れの原因としては、以下が挙げられます。

  • 想定を下回る家賃収入
  • 物件価値の下落による売却時の譲渡損失

不動産クラウドファンディングは、家賃収入によるインカムゲイン重視型と、売却益によるキャピタルゲイン重視型の2種類があります。キャピタルゲイン重視型は高い利回りを狙える反面、元本割れのリスクもあると考えておくとよいでしょう。

もちろんインカムゲイン重視型も、入居者から家賃収入が得られないなどのリスクや、最終的に不動産を売却して償還する場合にキャピタルロスを出す可能性がありますし、それに伴って元本割れとなる可能性もあります。

元本割れリスクを抑える「優先劣後方式」という仕組み

不動産クラウドファンディングには、元本割れリスクを軽減する優先劣後方式  があります。できる限り元本割れを回避したいなら、優先劣後方式が採用されている案件を選ぶ方法があります。

不動産クラウドファンディングの優先劣後方式とは

優先劣後方式が採用されているファンドは損失が生じた場合、まず事業者の資金から損失分を補填する仕組みとなっています。投資家の資金は「優先資金」として、事業者の資金は「劣後資金」として管理します。

ただし、投資家の優先割合と事業者の劣後割合はファンドにより異なります。優先割合が少ないほど損失リスクは低くなりますが、その代わりに投資家の出資割合が少なくなるため希望者が多いと抽選により出資できるかどうかが決まることになります。つまり競争率が高くなるため投資機会が少なくなるということです。

なお、すべての不動産クラウドファンディングのファンドで優先劣後方式が採用されているわけではありません。できる限りリスクを抑えて投資したい場合は、事前にファンドの詳細をしっかりと確認しておきましょう。

元本割れ以外にはどんなリスクがある?

不動産クラウドファンディングには元本割れのほかにも、以下のようなリスクがあります。投資を始める前には、こうしたデメリットも理解しておきましょう。

  1. 運営事業者の倒産
  2. 流動性が低い
  3. 投資機会を逃す

1.運営事業者の倒産

不動産クラウドファンディングの運営事業者が倒産すれば、元本割れどころか出資金が全額戻らない可能性があります。

不動産クラウドファンディングは、国土交通大臣または都道府県知事の許可を受けた「不動産特定共同事業者」でなければ実施できません。そのため事業者の信頼性は高いといえますが、投資する前にはどんな企業が運営しているのか、過去の実績はどうか等をきちんと見極める必要があります。

2.流動性が低い

不動産クラウドファンディングは原則として償還されるまでは出資金を引き出すことはできません。REIT(不動産投資信託) のように市場で取引されるものではないので、資金の流動性が低いのは不動産クラウドファンディングの難点といえるでしょう。

中途解約できないので、現金が必要となった時に不動産クラウドファンディングから出金できない点には注意が必要です。なお、中途解約できる場合でも手続きに時間がかかったり、手数料が発生したりと課題があります。

不動産クラウドファンディングは案件により運用期間が決まっているので、余裕資金での運用ではない場合には運用期間が短いファンドを選ぶとよいでしょう。

3.投資機会を逃す

不動産クラウドファンディングは募集枠が決まっているので、誰でも好きな案件に投資できるわけではありません。人気の高い案件は競争率も高く、抽選式の場合には当選しなければ投資機会を逃すことになります。

人気の高い案件は倍率が高いので、魅力的な案件を見逃さないように日々のチェックは欠かせません。

不動産クラウドファンディングには多くのメリットもある

不動産クラウドファンディングにはリスクもありますが、それに見合うメリットも多くあります。大事なのはそのバランスをどのように取るかということです。

不動産クラウドファンディングのメリットとしては以下が挙げられますので、順番に見ていきましょう。

  1. 1万円から少額投資できる
  2. 比較的利回りが高い
  3. 運用の手間がかからない
  4. 価格変動が少ない

1.1万円から少額投資できる

不動産クラウドファンディングの大きな魅力は1万円からの少額投資ができることです。不動産投資に興味はあるけれど資金がない、という人も気軽に投資できるのは大きなメリットだといえるでしょう。

また複数の案件に投資することでリスク分散ができます。リスク・リターンや運用期間など異なるファンドに投資することで元本割れのようなリスクを分散できす。

2.比較的利回りが高い

不動産クラウドファンディングはほかの不動産投資商品などと比べると利回りが高めになる特徴があります。

多くの案件は、想定利回りが4~8%となっていますが、なかには10%を超える案件もあります。もちろん高い利回りが狙える反面リスクもありますが、少額で投資できるので損失となった場合にもダメージは小さくなります。

全体として不動産クラウドファンディングは利回りが高いのがメリットといえます。

3.運用の手間がかからない

不動産クラウドファンディングは出資すれば運用はすべて任せるため手間がかかりません。現物不動産を運用するとなれば、管理会社に任せるとはいえオーナーとしてすべきことは少なくありません。

不動産クラウドファンディングは案件さえ選んでしまえばあとは配当金が入るのを待つだけとなります。運用の手間がかからないのも大きなメリットです。

4.価格変動が少ない

不動産クラウドファンディングはREITのような換金性がない反面、価格変動が少ないメリットがあります。日々の価格変動により一喜一憂することがないのは心理的負担がかからない利点と言えるでしょう。

もちろん最終的に償還される際の元本割れリスクはありますが、これはどんな不動産投資商品にも言えることです。日々の値動きに翻弄されることがないのは、特に初心者にはメリットになります。

リスクを知ったうえで不動産クラウドファンディングを始めよう

リスクを知ったうえで不動産クラウドファンディングを始めよう

安全性が高いといわれる不動産クラウドファンディングにも元本割れリスクはあります 。元本割れを回避するためには「優先劣後方式」のファンドを探すとよいでしょう。ただし、すべてのファンドが優先劣後方式ではないという点とファンドによって劣後割合が異なるという点に注意が必要です。

ほかにもリスク回避の方法はありますし、少額投資ができるので複数案件にリスク分散することも大切です。不動産クラウドファンディングの利点を生かした投資をするようにしましょう。

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  • 記事を書いた人 ゴクラクJOURNAL編集部

    『ゴクラクJOURNAL』は、不動産クラウドファンディングやソーシャルレンディング、事業型ファンドといった少額投資ファンドに関する情報や、投資・お金、その他ファイナンシャルテクノロジーに関する情報を提供しています。編集部では、投資初心者の目線に立ったユーザーファーストのメディア運営を目指しています。

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