利回りだけでなく空き家再生の臨場感や社会貢献が実感できるファンドを目指す。空き家総研パートナーズインタビュー

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#事業者インタビュー

少額から投資でき、運用に手間がかからないことなどから、不動産クラウドファンディングに注目が集まっています。

サービスに参入する事業者も年々増えており、さらなる市場拡大も期待されています。

当インタビューシリーズでは、そんな不動産クラウドファンディングのサービス事業者に焦点を当て、“中の人”にサービス運営の裏側を伺っていきます。

今回は空き家再生に独自のノウハウを持ち、新たに不動産クラウドファンド事業を開始した株式会社空き家総研パートナーズの代表取締役・田口貴士氏、ファンド事業の責任者・原賢二氏、原氏とともにファンド事業を手掛ける大坪勝俊氏の3名にお話を伺いました。

株式会社空き家総研パートナーズとは

株式会社空き家総研パートナーズは、大阪で空き家再生に実績を持つ株式会社空き家総合研究所が、空き家再生事業を分社化させて、新たに不動産クラウドファンド事業も始めた企業です。

初の不動産クラウドファンドとなる、「くらくる3物件合同ファンド」の募集を2025年7月から開始している、新興の不動産クラウドファンド事業者です。

大阪で空き家再生を手掛ける空き家総合研究所グループについて

---本日はよろしくお願いします。
---不動産クラウドファンド事業を手掛ける株式会社空き家総研パートナーズは、株式会社空き家総合研究所が母体となり設立されています。
---最初に、空き家総合研究所グループの沿革や事業内容を教えてください。

田口社長(以下、田口):株式会社空き家総合研究所の前身は、2017年1月に設立されました。

私は会社勤めをしながら不動産投資をしており、不動産投資を行うなら法人で行ったほうがいいだろう、と思い法人を設立しました。

当初は不動産賃貸業からスタートしています。

---事業として組織で活動を開始されたのはいつ頃でしょうか? 

田口:2018年12月からです。

不動産投資を行なう中で、空き家ビジネスが悪い筋の食い物にされている実態に気付かされました。

これはよくないと思い、正しい事業を広めたい、との思いから独立を決意しました。

独立した後に、一緒にやろう、と最初に声をかけたのが学生時代の演劇仲間の原です。

原:ファンド事業については、私が責任者となっています。

私も田口も大坪も学生時代の演劇仲間です。

当社は演劇仲間が集まって立ち上げたと言えます。

空き家再生は、非道徳的でおかしなビジネスが横行していた

当社が事業を始めた頃の空き家再生ビジネスは、安く物件を仕入れた後、特に修繕などせずに生活保護者を劣悪な環境に受け入れて、それで入居者が付いたことにして投資家に物件を高値で売却する、非道徳的でおかしなビジネスが横行していたんです。

これは良くないから何とかしたいよね、という方向で議論が進み、『暮らしやすい世の中をつくる』という社是の下で、空き家再生を本格的にビジネス展開することにしました。

大坪:私はある程度、当社の事業が軌道に乗った後に参加して、原や現場の職人さんから空き家再生を学びました。

空き家にロクな工事もせずに、住宅の選択肢が少ない生活保護の方を住まわせて、瞬間風速的に高い利回りを出して儲けている業者が多かった中で、当社はこれまで1件1件地道に空き家の工事をした上で、住宅確保要配慮者にも、そうでない方にも選ばれる住宅を供給し、継続的に15%の利回りを確保しています。

またノウハウの蓄積で、年間で再生できる空き家の量も増やすことができました。

当社は仕入れた物件をしっかりとリフォームするのはもちろん、客付けした物件を投資家に売却した後も管理費を頂き、物件の管理者となります。

管理者となることで、物件に対する責任を果たします。

当社は、空き家を収益物件にする過程が一気通貫であることが特徴です。

これを本業とする企業はあまりないのではないでしょうか。

---空き家再生事業が順調に推移する中で、不動産クラウドファンド事業をスタートさせたのはなぜでしょうか?

 田口:2018年から空き家再生事業を手掛けて、ノウハウも蓄積できました。

当社は『暮らしやすい世の中をつくる』が社是であり、空き家再生を社会課題の解決につなげたいと考えています。

空き家を活用した社会貢献活動の余地は、賃貸物件以外にもまだまだあります。

新たなチャレンジをするために、外部の資金も導入できる不動産クラウドファンド事業への進出を決めました。

原:実は以前、当社の自己資金でひとり親のシェアハウス事業を行おうと計画していました。

しかし実現一歩手前で、工事費の面などから断念する苦い経験をしています。

新たなチャレンジには使えるお金を増やす必要性がある、とひとり親のシェアハウス事業検討の際に痛感しました。

本年7月から募集を開始、空き家総研パートナーズの1号ファンドについて

---1号ファンドの「くらくる3物件合同ファンド」について詳細を教えてください。

田口:1号ファンドの「くらくる3物件合同ファンド」は、7月から募集を開始しています。

総額2,060万円のファンドで、その内210万円は当社が劣後出資を行う、想定利回り7.0%の2年のファンドです。

大手の不動産クラウドファンドは電子募集型が多いのですが、当社の1号ファンドは小型ファンドのため面前募集型で、投資家は書類で申込みなどを行っていただく形となります。

ファンドの組み入れ物件は3つあり、いずれも空き家再生型です。

ただし賃貸物件は1件のみで、2件は民泊物件です。

なお、賃貸物件は既に運用中の物件で、今後民泊物件の再生を手掛けます。

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---新しいチャレンジという観点では民泊がチャレンジとなりますが、御社に民泊のノウハウはあるのでしょうか? 

原:会社として民泊物件の開発は初めてですが、私は取引のある不動産オーナーに頼まれる形で、民泊物件の開発と運営をこれまで2件手掛けて、更に1件を準備中です。

私の経験と当社の空き家再生のノウハウは、当社の民泊事業でも充分活用できます。

大坪:民泊ビジネスはコロナ禍で一旦大きく後退したものの、コロナ禍の終息と共に、以前と同様の活況を呈しています。

空き家を用いた民泊事業の多くは、不動産賃貸業者などが手掛けています。

民泊は工数が多いため事業性が高く、参入者は投資家というより事業者である必要があります。

ただし、その部分を甘く考えて参入する素人投資家が、充分な知識を持たず民泊に参入して、痛い目を見ているケースは少なくありません。

民泊市場は過熱しているものの、当社は高く借りた物件で民泊を行うのではなく、ファンドで物件を安く買い、キチンと直して低廉かつ清潔な物件で民泊事業を行うため、充分利益は出せると考えています。

---1号ファンドの想定利回りは7.0%となっています。
---賃貸物件はこれまでの実績もありますが、民泊物件はどの程度の利回りとなるのでしょうか? 

 原:民泊物件の利益は宿泊客の数次第ですが、最低でも賃貸物件並の利回り確保は可能と考えています。

賃貸物件で安定的な利益を確保して、民泊物件で上振れを狙うイメージです。

民泊は不動産オーナーから物件を借りて運営するケースが多いのですが、又貸しとなるため宿泊料金も高くなります。

当社の物件はファンドが物件を所有するため、大家に払う費用がなく宿泊費も下げられることから、価格競争力があります。

またシッカリとリフォームして運営することで、宿泊客から高い評価が得られるのではないでしょうか。

大坪:大阪市は民泊特区になっており、事業として民泊ができます。

民泊物件について、1件は大阪の中心地近くの福島区、もう1件はUSJや海遊館といった観光地近くの港区にあります。

そのため、賃貸用としても活用できる物件ですが、賃貸より民泊のほうが採算性は高いと判断しました。

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投資家とのつながりを重視、空き家再生の面白さを実感できるファンドにしたい

---物件以外のファンドの特徴などがあれば教えてください。

大坪:当社のファンドは、物件が再生されていく過程に対して、投資家が当事者意識を持って楽しめる形にする予定です。

また、通常の決算や物件稼働状況の報告に加えて、投資家の資金で空き家がどのように再生されていくのか、投資家にリアリティを持っていただくための施策を考えています。

---投資家にリアリティを持たせるための、具体的な方法は決まっているのでしょうか? 

原:具体的にはまだ決まっていませんが、投資家通信のような紙の形、動画配信、専用サイトの開設などが候補であり、色々試したいですね。

またファンドが立ち上がった後は、物件の見学会なども企画したいと考えています。

いずれにしても、我々運用側が顔を見せるスタイルとします。

大坪:やはり現地で物件のビフォーとアフターを見ていただくのが、一番リアリティを感じるのではないでしょうか。

空き家物件に最初に入った時の、独特の木の臭いなどのモワッとした雰囲気を感じていただき、再生後とのギャップを体感してもらいたいです。

原:そのような物件が投資家から預かった資金により改装される訳ですが、古い物件のリフォームならではの職人技もお見せできます。

新築物件の工事を見るのも面白いのですが、古い物件のリフォームは新築に比べると様々な工夫など独特のアングラ感があり、新築物件とは異なる面白さがあります。

是非、そういった部分も見ていただきたいですね。

当社のファンドに投資することで、投資家の方々には金銭的なリターンを得ていただくだけではなく、空き家再生の面白さ、そして空き家再生が社会課題の解決に繋がる現場を、当事者となってご覧いただけると思います。

今後の展望、JR西日本グループとの提携による事業拡大への期待

---まだ1号ファンドの設立途中ですが、今後の事業やファンドの展望などを教えてください。

田口:空き家で解決できる社会課題はたくさんあります。

当社は賃貸物件に加えて、1号ファンドで民泊物件も手掛けることになります。

今後のファンドでは以前頓挫した、ひとり親のシェアハウス事業も候補です。

いずれにしても空き家が増え続ける中で、当社は単に空き家を埋める事業ではなく、空き家で社会課題を解決する、というスタンスを堅持します。

原:既存の空き家の再生ビジネスについても、JR西日本グループの株式会社JR西日本イノベーションズが運営する不動産買取再販事業「このび」と提携し、八尾エリアでの営業等の実務を当社が受託することになりました。

同社との提携により、空き家の社会課題の解決に向けた選択肢が広がることを期待しています。

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---JR西日本グループとの提携により、ファンド組成の活発化の可能性もありそうですね。

最後に改めて読者へのメッセージをお願いします。

田口:当社は、空き家を埋めることだけをビジネスにしている訳ではありません。

暮らしやすい世の中を作るため、空き家をツールに社会課題の解決を目指しています。

1号ファンドは、当社のこれまでの空き家再生ノウハウを、民泊物件にも活用します。

投資家の方々には、金銭的なリターンを期待して頂くのはもちろん、是非空き家再生の臨場感も味わっていただきたいです。

また、今回のファンドは面前募集形式のため、申込みに際して、投資家との打ち合わせなども必要なら行う考えです。

当ファンドの内容だけでなく、不動産投資などの疑問点があれば、アドバイスもできるので気軽におたずねください。

当社のファンドを通じて投資家の方には、PCのみでは完結しないリアルな投資の臨場感、そして自らの資金が世の中に役立っている、と実感していただきたいですね。

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  • 記事を書いた人 ゴクラクJOURNAL編集部

    不動産クラウドファンディング等の情報を提供しています。投資初心者の目線に立った運営を目指しています。記事は情報提供を目的としており、特定商品への投資を勧誘するものではございません。投資に関する意思決定は、事業者の公式サイトにてリスク等の内容をご確認いただき、ご自身の判断にてお願いいたします。

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