【勧誘がやばい?】キャッシュフローゲームとは?ロバート・キヨサキ考案のボードゲームを解説

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#投資初心者
こんにちは。ブロガー・投資家の中田健介です。

みなさんは「キャッシュフローゲーム」というボードゲームをご存じでしょうか?今回はこのゲームについて解説したいと思います。

「キャッシュフローゲーム」とは

キャッシュフローゲーム

「キャッシュフローゲーム」とは、全世界で3,000万部以上を売り上げた大ベストセラー『金持ち父さん、貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキ氏が考案したボードゲームです。

遊びながらキャッシュフローの重要性や資産・負債などの意味が理解でき、お金持ちになる方法が学べるというもので、1996年に米国で発売以来、世界各国で大きな反響を呼び、今も世界中で多くの人々がプレーしています。 

「キャッシュフローゲーム」は高価

「キャッシュフローゲーム」を遊ぶには、まず自分でゲームを購入する必要があります。このゲームは、ボードゲームとしては非常に高価で、定価が19,800円(税抜)もします。

ただ、お金持ちになる方法を学ぶための投資と考えれば、決して高くはないと考えることもできます。 なお、キャッシュフローゲームには無料で遊べるオンライン版もあります。ただし英語版のみです。メールアドレスなどを登録するとプレイ可能になります。

やばい?「キャッシュフローゲーム会」

また、「キャッシュフローゲーム会」なるものが各地でときどき開催されているようです。集まってこのゲームをプレイする会で、会に参加すればゲームを購入することなくプレイできるでしょう。

しかし、こうした会ではネットワークビジネスの勧誘をされたり、怪しい投資商品を売りつけられるという噂もあり「やばい」という評判が後を絶ちません。もしキャッシュフローゲーム会に参加する際はそのような可能性があることを承知の上で、参加するようにしましょう。

ゲームの場でセミナーに誘われたり、特定の書籍を勧められたりするのは王道のパターンです。このような場合は、きっぱりと断る勇気も必要です。

「キャッシュフローゲーム」の内容

キャッシュフローゲームの内容について、オンライン版をもとに説明します。 キャッシュフローゲームは、人生ゲームのようなすごろくタイプのゲームです。 まず、スタート時に職業がランダムに決まります。普通のサラリーマンになることもあれば、パイロットや弁護士といった高収入の職業になることもあります。

ただ、そうした高収入のプレーヤーは高い住宅に住んでいたり自動車ローンがあったりと支出も多くなりがちなため、必ずしも有利ともいえません。

さっそく「キャッシュフローゲーム」をスタート

ではスタートしてきましょう。今回の職業はエンジニアに決まりました。サラリーは$4,900です。 スタート時に各プレーヤーは自分の「夢」を選びます。夢とは、「大統領と夕食をする」「アルプスでヘリスキーをする」「子供のための図書館を建てる」といったもので、いくつかの中から選びます。

「この夢を実現すること」が、このゲームの最終的な勝利条件です。具体的には、後述する「ファーストトラック」と呼ばれるステージ上でその夢のマスに止まれば勝ちとなります。

「ラットレース」から「ファーストトラック」へ

キャッシュフローゲームステージさて、このゲームは2つのステージから構成されます。1つ目は「ラットレース」と呼ばれるステージです。労働収入が資産収入を上回っている状態で、ここにいるプレーヤーは、お金のために働かなくてはなりません。現実には、私も含めてほとんどの人がこのステージにいると思います。

もうひとつは「ファーストトラック」と呼ばれるお金持ちのステージで、ここに来ることのできたプレーヤーはもうお金のために働く必要はありません。資産から生み出される不労所得のみで生活できる状態です。画像内側の円形のステージがラットレース、円の外側にあるステージがファーストトラックです。

いかにラットレースを抜け出すか

最初はすべてのプレーヤーはラットレースからスタートします。一刻も早くそこから抜け出し、ファーストトラックに移行することが最初の目標になります。ラットレースから抜け出すための条件は「不労所得(資産収入)が支出を上回ること」です。この条件はあくまで不労所得の額で評価されるので、資産がいくら増えてもそれだけではラットレースから抜け出すことはできません。

不労所得を増やすには不動産やビジネスなどを購入する必要がありますが、最初はあまりキャッシュがないためなかなか買えません。ローンを組んで買うこともできますが、あまり高額のローンを組むと金利の支払いが増え、キャッシュフローが悪化してしまいます。

ローンの支払いができなくなると破産してゲームオーバーなので、バランスが重要です。となると、ひとまずは株式投資信託などに投資して資金を増やすしかありません。

決算書が表示される

キャッシュフローゲーム決算書ゲームを進めていくと、時折上記のような決算書が表示されます。左上の「INCOME」が収入、その下の「EXPENSES」が支出、その下の「ASSETS」が保有する資産、「LIABILITIES」が負債を表しています。現在、TOTAL INCOMEが$4,900でTOTAL EXPENSESが$-3,210なので、毎月$1,690のプラスとなっています。 ちなみに私は最初の2回はあえなく破産してゲームオーバーとなりました。

なお、オンライン版では毎月の資産やキャッシュフローの計算は自動で行われますが、ボードゲーム版の場合は当然紙と鉛筆を使って自分で計算する必要があります。電卓が必要でかなり面倒ですが、実際に手を動かして計算することでお金の理解が深まります。

子供が生まれるとお金が減る。以上。

ゲーム中、プレイヤーは株式、債券不動産、ビジネスなどさまざまなものを売ったり買ったりして資産とキャッシュフローを増やしていきます。 一方で、イベントのマスに止まると、「新しい携帯電話を購入」や「家族と旅行」などと無駄遣いしてしまい、お金が減ります。「子供が産まれる」というマスもあり、止まるとやはりお金が減ります。

ハッキリいって、このゲームでは子供が生まれても何一ついいことはありません。お金が減るだけです。あくまでお金のみにフォーカスしており、このあたりは非常にドライです。

3回目のプレイでラットレース脱出

3回目のプレイでようやくラットレースから抜け出すことができ、ゴールできました。ファーストトラックに行ってしまえば基本的にキャッシュフローが減ることはないので、ゲームオーバーになることはなくいずれはゴールできます。

苦しいラットレースとはうってかわってサイコロを振るだけの楽勝なゲームになります。気楽でストレスの少ないお金持ちの気分が味わえます。

「キャッシュフローゲーム」から学べることとは?

さて、私がこのゲームを通じて学んだことは以下の通りです。

1.資産の額よりもキャッシュフローが重要

このゲームをプレイするまで私は資産の額こそ常に管理・把握していましたが、生活費を含めた支出の額やキャッシュフローはあまり詳細に把握していませんでした。

また、「資産を増やすこと」を目標としており、キャッシュフローを増やすことは最終的な目標とはしていませんでした。しかし生活の不安を減らすには資産の額よりもキャッシュフローが重要というのは確かにその通りだと思います。例え数億円の資産があったとしても日々それを食い潰すだけの生活ではやはり不安でしょう。

私は、このゲームを通じてキャッシュフローを常に把握して管理することの重要性を学びました。

2.給与の額はお金持ちになれるか否かとあまり関係がない

一般的に、「給与の高い人=お金持ち」、というイメージがありますが、実際には必ずしもそうではありません。給与が高くても、支出も多いため結果的にキャッシュがほとんど残らない人もいます。

もちろんお金持ちを目指す上で給与収入の多い方が有利なのは確かですが、給与が低くても適切な運用をすればお金持ちになれるということがこのゲームを通じて実感できました。

3.借金することを恐れなくてよい

このゲームでは、ゲーム中いつでも銀行からお金を借りることができます。もちろん借りたお金に対しては毎月金利を支払わなくてはなりません。しかし、せっかく条件のよい案件に投資できるチャンスがあるのに、手元の現金がないために投資できない、という局面では、お金を借りてでも迷わずに投資すべきです。

当然無闇に借金を重ねてしまえば金利の支払いでキャッシュフローが悪化し、最悪破産することになりますが、ここぞというときには借金してでも投資しないと、このゲームでは勝てません。現実でも、条件のよい不動産投資物件を購入できる機会に巡り会えたのであれば、ローンを組んででも投資すべきでしょう。

不動産クラウドファンディングやソーシャルレンディングがゲーム内にあったら……?

このゲームには投資対象として不動産クラウドファンディングソーシャルレンディングは出てきませんが、もし出てくればある程度有利な投資となるでしょう。

ゲームの中では不動産とビジネスへの投資が高い利回りが得られますが、いずれも多くの資金を必要とするので序盤では手が出せません。もし不動産クラウドファンディングやソーシャルレンディングがあれば、少ない金額でも投資でき、不動産と同じくらいの利回りのキャッシュフローが得られる有利な投資対象となるでしょう。

ゲームの中での不動産やビジネス投資ではローンが利用できるので、全額キャッシュで払う必要はありません。例えば5万ドルの不動産を購入するのに必要なキャッシュは5千ドルほどです。不動産クラウドファンディングやソーシャルレンディングはローンが利用できず、レバレッジ効果がないので、キャッシュに対する利回りの点では不動産よりも低くなります。

キャッシュフローゲームはお金の本質が学べるゲーム

今回は、ロバート・キヨサキ氏が考案したボードゲーム「キャッシュフローゲーム」について解説しました。

遊びながら、お金を増やしていくことの本質が学べる良ゲームですが、これ自体に「投資」する(買う)のにそこそこの資金が必要になるのがネックです。興味のある人はまずは手軽なオンライン版からプレイしてみるとよいかもしれません。

なお、キャッシュフローゲームには2種類あり、今回紹介したのは正式には「キャッシュフロー101」というタイトルです。「キャッシュフロー202」という続編も出ており、こちらはより上級者向けとなっています。併せてチェックしてみてください。

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  • 記事を書いた人 ゴクラクJOURNAL編集部

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