投資型クラウドファンディングとは?ソーシャルレンディングとの違い

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#用語解説 #投資の仕組み・スキーム

さまざまな投資形態が生まれる中、最近では「ソーシャルレンディング 」というスキームも注目を集めています。そして、ソーシャルレンディングと併せて話題に上がるのがクラウドファンディングです。

クラウドファンディングといえば、何かプロジェクトの立ち上げなどのための資金調達の手段として知られていますが、ソーシャルレンディングとはどのような関係があるのでしょうか。この記事では、注目されている投資型クラウドファンディングとソーシャルレンディングの違い などについて解説していきます。

クラウドファンディングとは?

まずは、基本のクラウドファンディングについておさらいしていきましょう。「クラウドファンディング」は、「群衆」を意味する「クラウド」と「資金調達」を意味する「ファンディング」をあわせた言葉で、 多くの人から資金を募る方法の1つとして知られています。

事前に「実現したいこと」を公表し、 そのプロジェクトの実行のために、支援(資金)を広く募り、実現したあかつきには何らかのリターンを返す、というところまでパッケージされているものもよく行われます。実現したいプロジェクトは、企業の大きな事業から個人の夢までさまざまなものがあり、実際に個人の小さな夢、たとえば学生が世界を一周したいというようなプロジェクトに資金が集められた事案もあります。

しかし、 誰もが必要な金額を達成できるわけではありません。実際にはプロジェクトの大小に関係なく資金を達成できず、立ち消えていくものも多いのが現実です。

クラウドファンディングの種類

これらクラウドファンディングは、大きく「投資型」と「非投資型」の2つに分類できます。それぞれ見ていきましょう。

非投資型クラウドファンディング

前述の“一般的な”クラウドファンディングは、「非投資型」のことを指します。簡単に言うと、出資したお金に対して、お金というリターンを求めないものが非投資型です。非投資型クラウドファンディングは、さらに2つに大別できます。

購入型

「購入型」は、その名の通り、商品の売買とほぼ同じようなものです。たとえば、カフェを開店するためのクラウドファンディングである場合、お店で焙煎したコーヒー豆を返礼品として提供することを約束し、資金を募るような方法です。いわば「予約購入」のような側面を持ちます。

寄付型

寄付型は災害時などに行われることが多く、返礼品などはありませんが、御礼のメールなどが届いたりします。

購入型にしても寄付型にしても比較的シンプルな構図になっているため、リターンといわれる返礼品の質や面白さなどが、 資金を集められるかどうかの肝になっています。

投資型クラウドファンディング

もう1つの方式「投資型クラウドファンディング」は、3つに大別できます。

融資型

融資型は、ソーシャルレンディングとも呼ばれる、魅力的な事案に対して融資を募る方法です。出資募集の際に利率が決まっており、 出資者は出資金額に応じて金利を受け取ることができます。

ファンド型

ファンド型は、商品やサービスを実行するためにファンドをつくって出資者を募ります。資金提供者には、その商品やサービスによって発生した利益に応じた分配金(配当)が支払われます。

株式型

株式型は、非上場企業が個人投資家に対して出資を募り、そのリターンとして自社の未公開株を提供します。出資者にとっては、 株式の配当や、株式が上場された後の売却益などが収益になります。その企業の経営状況や将来性を考慮して投資を行うという意味では、一般的な株式投資と同じですが、未公開株を手に入れられるという点が大きく異なります。

投資型クラウドファンディングのメリットとデメリット

投資型クラウドファンディングを行う側のメリットとしては、魅力的なサービスであれば、銀行のような担保や保証がなくても資金を調達できる可能性があるという点が挙げられます。

しかし、堅実性は不透明につき、投資型クラウドファンディングだけで事業展開を考えるのは難しいといえます。また、支援する側としては、今までにない面白い事案に出会えたり、非上場株などを購入できる先行者利益はあるものの、必ずしもその事業が成功するかはわかりません。そのため、結果として配当を得られないことなどもありえます。

不透明な時代で投資型クラウドファンディングが光明に

時代が大きく加速し、さまざまなサービスが次々と生まれる昨今、堅実性を求められる銀行からの借り入れのタイミングや、世の中にまだないサービスの場合はその審査の難易度が高くなるなどで、サービスを適切なタイミングでリリースするチャンスを逃すことになるかもしれません。

スピード感をもって新しいチャレンジを行う場合には、これら投資型クラウドファンディング は1つの大きなチャンスに繋がる可能性があります。

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  • 記事を書いた人 ゴクラクJOURNAL編集部

    『ゴクラクJOURNAL』は、不動産クラウドファンディングやソーシャルレンディング、事業型ファンドといった少額投資ファンドに関する情報や、投資・お金、その他ファイナンシャルテクノロジーに関する情報を提供しています。編集部では、投資初心者の目線に立ったユーザーファーストのメディア運営を目指しています。

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