不動産クラウドファンディングと現物不動産投資の7つの違い。初心者はどちらがいい?

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#用語解説 #投資の仕組み・スキーム
不動産クラウドファンディング と現物不動産投資の違いは?」や「初心者はどちらを始めるべき?」など、疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。 

 そこで本記事では、不動産クラウドファンディングと現物不動産投資の違い がわかるように、7つの項目で比較して解説します。記事を読むことで、どちらの投資方法が自分にとってメリットがあるのか分かるようになりますので、ぜひ最後までお読みください。

不動産クラウドファンディングとは

不動産クラウドファンディングの仕組み

不動産クラウドファンディングとは、小口化された不動産(ファンド)に出資することで、出資額に応じた分配金を得る投資方法です。ファンドの多くが、1口1万円程度の少額から出資できるようになっています。

投資対象はマンションやアパート、オフィスビルなどの不動産ですが、物件の選定や運用・管理などはファンドの運営事業者が行うため、投資家が行うのは基本的に「出資」のみです。 なお、ファンドには運用期間が決まっており、その運用期間内で得られた運用益がリターンの対象になります。

不動産クラウドファンディングの特徴を挙げると以下のとおりです。

  • 1万円から少額投資できる 
  • 比較的利回りが高い
  • すべての手続きがインターネットで完結する
  • 不動産の管理、運用などは運営事業者が行う
  • 価格変動リスクが少ない
  • 運用期間中に中途解約できない場合が多い

現物不動産投資とは

現物不動産投資とは

現物不動産投資とは、ワンルームマンションや一棟マンション・アパート、戸建住宅などの不動産を購入し、それを第三者(入居者)に貸し出すことで賃料収入を得る投資方法のことです。 

入居者が途切れず空室が少なければ長期的に安定した収益が期待できます。多くの場合、不動産購入時に「不動産投資ローン」を利用します。自己資金の何倍もの金額(レバレッジ)で投資を行うため、投資効率がよいのが特徴です。なお、購入した不動産を売却すれば売却益(キャピタルゲイン)も得ることができます。 

現物不動産投資の特徴を挙げると以下のとおりです。

  • 物件の購入時に多くの資金が必要になる
  • 入居者がいれば、継続的に安定収入が期待できる
  • レバレッジ効果が高い
  • 生命保険の代わりになる
  • 節税効果や老後資金対策として活用する人が多い

不動産クラウドファンディングと現物不動産投資の違いを7つの項目で比較

ここでは、不動産クラウドファンディングと現物不動産投資の違いを7つの項目で確認していきましょう。それぞれの特徴を比較することで、「どんな投資方法なのか」や「自分にはどちらの投資が合っているのか」を理解することができるでしょう。
  1. 投資対象の物件
  2. 所有権 
  3. 必要投資金額 
  4. 運用・管理 
  5. リターン 
  6. 流動性 
  7. 税金 

それでは、以下で詳しく解説します。

1.投資対象の物件

 不動産クラウドファンディング   区分マンション、一棟アパート・マンション、オフィスビル、商業施設 
 現物不動産  区分マンション、一棟アパート・マンション、戸建て住宅

不動産クラウドファンディングはアパートやマンションなどの居住用物件に加えて、オフィスビルや商業施設なども投資対象です。運営事業者によっては、リゾートホテルや保育園、空き家などをファンドとして取り扱う場合もあります。 

一方、現物不動産投資のメインは住居用建物で、区分マンション(ワンルームなどの一室)や一棟アパート・マンション、戸建て住宅などが主な投資対象です。そのほかにも、一棟ビル、駐車場やトランクルーム、所有する住居用建物を利用した民泊なども近年人気があります。

2.所有権

 不動産クラウドファンディング  所有権は運営事業者の場合が多い 
 現物不動産  所有権は投資家
現物不動産投資は、不動産を取得した投資家自身が所有権を持ちます。

一方で不動産クラウドファンディングの場合は、投資家は出資したファンドの所有権を持ちません。不動産の所有権はファンドの運営事業者が持つことになります(匿名組合型)。 

なお、不動産クラウドファンディングでも「任意組合型」の場合は、運営事業者と投資家が任意組合契約を締結して不動産を共同で所有することになります。匿名組合型と比べると出資額が大きくなり、運用期間も長期になることが多いです。

3.必要投資金額

 不動産クラウドファンディング  1万円~
 現物不動産  数千万円~ 
不動産クラウドファンディングを始めるには、1万円〜100万円程度の資金が必要になります。多くの場合「1口1万円」に設定されているので、少額から手軽に始められるのが魅力です。一方、現物不動産投資の場合は、投資対象の物件を購入して取得する必要があるため、高額なイニシャルコストがかかります。ワンルームマンションのような小規模の物件でも数千万円以上、一棟マンションであれば数億円以上かかることもあるでしょう。そのため現物不動産を取得する際は、不動産投資ローンを利用して資金を準備するケースも多いです。

4.運用・管理

 不動産クラウドファンディング  投資家の負担はほぼない 
 現物不動産  すべて投資家が負担する
不動産投資の運用には「物件の管理・維持」と「入居者の管理」が必要です。

不動産クラウドファンディングは、こうした不動産の運用・管理などすべて運営事業者に一任できます。そのため、基本的に投資家は出資後、分配・償還日まで待つだけで完結する投資方法です。

一方、現物不動産投資の場合は、運用・管理などは不動産の所有者である投資家自身が行います。管理会社に一任することもできますが、別途委託コストがかかります。

5.リターン

 不動産クラウドファンディング  5%〜8%程度
 現物不動産  3%〜6%程度
不動産クラウドファンディングの利回りは高い傾向にあり、中には10%を超えるファンドもあります。ただし、投資金額が少額であるため、得られる収益はそれほど多くはありません。一方、現物不動産投資は利回りが3%〜6%程度ですが、投資金額が高額なため得られる収益は多いです。

6.流動性

 不動産クラウドファンディング  低い
 現物不動産  低~中程度 
不動産クラウドファンディング現物不動産投資流動性低い低~中不動産投資における「流動性」とは、不動産を売却して換金しやすいかということです。 

現物不動産投資は、一般的に売却まで時間がかかりやすいと言われています。物件の収益性や立地条件などによっても異なりますが、売却まで数か月〜数年かかることも珍しくありません。

一方で、不動産クラウドファンディングは3ヵ月〜数年の運用期間が設けられており、基本的にその期間に売却することはできません。中途解約できたとしても、解約金が発生することも多いので投資効率は下がります。

7.税金

 不動産クラウドファンディング  雑所得(総合課税) 
 現物不動産  取得時・売却時などそれぞれ課税
不動産クラウドファンディングは、出資した額に応じて分配金というリターンが得られます。この分配金が課税対象となり、「雑所得扱い」で総合課税が課されます。 

なお、運営事業者から分配金が振り込まれる際に源泉徴収されるため確定申告は不要です(雑所得が20万円を超える場合は確定申告が必要)。 

一方で、現物不動産投資の場合は、不動産の取得時・不動産の保有時・不動産の売却時にそれぞれ税金が課されます。具体的には、不動産取得税、固定資産税、所得税などです。 なお、不動産投資で得た所得(不動産所得)は総合課税となるため、その他の所得と合算した金額に対して所得税が課されます。

初心者は不動産クラウドファンディングと現物不動産投資どちらがおすすめ?

初心者は不動産クラウドファンディングと現物不動産投資どちらがおすすめ?投資初心者におすすめなのは、不動産クラウドファンディングです。ここまで解説してきたように、1口1万円から少額投資ができることや、運用や管理の手間がかからないためです。

現物不動産投資よりリスクが少なく手軽に始められるため、投資初心者は不動産クラウドファンディングを選択したほうがよいでしょう。

投資初心者は不動産クラウドファンディングから始めよう

今回は、不動産クラウドファンディングと現物不動産投資の違い を7つの項目で比較し、どちらが初心者向けの投資方法なのかを解説しました。

不動産クラウドファンディングと現物不動産投資は、投資対象の物件や投資金額、運用・管理コストなど、複数の違いがあります。

投資初心者は、少額で手軽に始められる不動産クラウドファンディングがおすすめです。 

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  • 記事を書いた人 ゴクラクJOURNAL編集部

    『ゴクラクJOURNAL』は、不動産クラウドファンディングやソーシャルレンディング、事業型ファンドといった少額投資ファンドに関する情報や、投資・お金、その他ファイナンシャルテクノロジーに関する情報を提供しています。編集部では、投資初心者の目線に立ったユーザーファーストのメディア運営を目指しています。

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