プラチナETF・投資信託のおすすめは?NISA対応の海外銘柄は?ランキングも紹介
公開日 2025/11/26
最終更新日 2025/11/26
「プラチナETF おすすめ」で検索すると、国内ETFから海外ETFまで情報が多くて迷う方も多いと思います。
この記事では、プラチナETFの基礎から、国内ETFと米国市場の海外ETFまでを整理して解説。
メリットだけでなくリスクや注意点も分かりやすくまとめました。
最後にQ&A形式でよくある疑問にも触れます。
プラチナETFをポートフォリオに組み込むか検討している方は参考にしてください。(以下、代表銘柄)
| 項目 | 1541 純プラチナ上場信託(現物国内保管型) | 1674 WisdomTree 白金上場投信 | PPLT abrdn Physical Platinum Shares | PLTM GraniteShares Platinum Trust |
|---|---|---|---|---|
| 市場 | 東証 | 東証 | NYSE Arca | NYSE Arca |
| 連動対象 | プラチナ地金(1gあたりの理論価格) | LPPM規格プラチナ現物 | プラチナ現物(スポット価格) | プラチナ現物(スポット価格) |
| 信託報酬 | 0.55% | 0.49% | 0.60% | 0.50% |
| 純資産総額 | 約379.8億円 | 規模は比較的小さめ | 約18〜19億USD | 約1.4億USD |
| 出来高・流動性 | 国内プラチナETFで最大級 | 流動性はやや低め | 流動性が高い | 流動性は低い |
| 現物保管 | 国内保管 | ロンドン市場保管 | JPMorgan Chase Bank | ICBC Standard Bank |
| 新NISA 成長投資枠 | 対象外 | 対象外 | 対象外 | 対象外 |
| 特徴 | 日本円建て・1g単位で馴染みやすい | 信託報酬が低め | 世界最大級のプラチナ現物ETF | 低コストだが規模小 |
- ・国内も海外もプラチナETFは新NISA対象外で課税口座での利用が前提
- ・国内では、1541と1674。海外ETFではPPLTとPLTMが主要候補
- ・プラチナは金よりも価格変動が大きく、工業需要や産地リスクの影響を受けやすい
- ・ポートフォリオ全体の5〜10%程度までのサテライト資産として分散・インフレヘッジ目的で活用する
- ・ETFなら現物保管が不要で、ネット証券から少額で売買できる
- ・自分のリスク許容度を確認したうえで慎重に投資判断する
結論:プラチナETFの使い分け
国内ETF(東証で買えるETF)で代表的なのは、「1541 純プラチナ上場信託(現物国内保管型)」です。
現物プラチナ地金の価格に連動するシンプルな設計で、日本円ベースで値動きを追いやすい点が特徴です。
なお、現行の新NISAではプラチナ関連ETFは対象外。
1541も課税口座(特定口座・一般口座)での利用を前提とした商品です。
楽天証券でもランキング上位に
1541は以下の通り、楽天証券の「ETF買付代金ランキング」で上位にきていました。(2025年11月25日時点)
| 順位 | コード | 銘柄名 |
|---|---|---|
| 1 | 1540 | 純金上場信託(現物国内保管型) |
| 2 | 314A | iシェアーズ ゴールド ETF |
| 3 | 316A | iFreeETF FANG+ |
| 4 | 1489 | NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信 |
| 5 | 1326 | SPDRゴールド・シェア |
| 6 | 1542 | 純銀上場信託(現物国内保管型) |
| 7 | 425A | グローバルX ゴールド ETF |
| 8 | 1321 | NEXT FUNDS 日経225連動型上場投信 |
| 9 | 1541 | 純プラチナ上場信託(現物国内保管型) |
| 10 | 1328 | NEXT FUNDS 金価格連動型上場投信 |
1674 WisdomTree 白金上場投資信託も有名
同じく国内ETFでは、「1674 WisdomTree 白金上場投資信託」もよく名前が挙がる銘柄です。
信託報酬や純資産規模の面で評価されることが多く、こちらもプラチナ価格への連動を狙うETFとして利用されています。
1674もNISAの対象外であり、基本的には課税口座での長期保有を検討することになります。
海外のプラチナETF・投資信託
米国市場の海外ETFでは、「PPLT abrdn Physical Platinum Shares ETF」が代表的な選択肢。
現物プラチナ価格への連動性が高く、純資産規模も大きいです。
同じく、経費率を抑えた選択肢として「PLTM GraniteShares Platinum Trust」もあります。
コスト面を重視したい投資家が比較対象にすることが多い銘柄です。
上場廃止になった銘柄も
一方で、かつて国内のプラチナETFとして存在した「1682 NEXT FUNDS 日経・JPX白金指数連動型上場投信」は、上場廃止となりました。
現在は新規で投資することはできません。
現時点で日本のネット証券から投資しやすいプラチナETFを整理します。
国内では「1541」「1674」、海外では「PPLT」「PLTM」が代表的な候補です。
プラチナETFの基礎知識:プラチナ投資の特徴と投資方法
ここではプラチナ投資の基本と、ETF以外の投資方法との違いを整理します。
プラチナ投資の主な特徴
プラチナは貴金属の一種であり、金や銀と同様に「価値の保存手段」としての側面を持ちます。
一方で、宝飾需要だけでなく自動車の排ガス浄化装置や電子部品、医療機器など工業用途が多いです。
金に比べると「景気の影響を受けやすい」性格があります。
金より価格変動が大きくなりやすい
またプラチナの生産は南アフリカなど一部地域に集中。
産地の政治情勢や鉱山の稼働状況によって供給が左右されやすい点も特徴です。
金に比べると市場規模が小さく、投資家の参加者も少ないため、価格変動が大きくなりやすい傾向があります。
プラチナ投資の代表的な4つの方法
プラチナに投資する方法は大きく分けて次のようなものがあります。
-
現物プラチナの購入(コインやインゴットなどの地金商品)
-
プラチナ積立や貴金属積立サービス(毎月一定額を積み立てる方式)
-
プラチナ価格に連動するETFや投資信託の購入
-
先物取引などレバレッジを使う方法
ETFが少額から投資しやすい
現物や積立は「手元に資産を持っている感覚」がありますが、保管手数料や盗難リスクの管理が必要になります。
一方、ネット証券でプラチナ関連ETFを買う方法は、少額から分散投資を行いたい個人投資家にとって扱いやすいです。
オンライン完結で取引できる点がメリットとされています。
本記事では、その中でも「ETF」に絞って詳しく見ていきます。
国内プラチナETF人気銘柄(NISA非対応)
ここからは、日本のネット証券から購入できる国内プラチナETFに絞って、特徴を整理します。
第1位:1541 純プラチナ上場信託(現物国内保管型)
プラチナETFに投資したい方にとって、選択肢となるのが「1541 純プラチナ上場信託(現物国内保管型)」です。
このETFは、日本人に馴染みのある「グラム・円」単位のプラチナ地金の理論価格に連動することを目指しています。
国内の投資家にとって価格イメージがつかみやすいです。
東証で売買できる
冒頭の通り、コモディティETFでありNISAは非対応。
信託報酬はおおむね年率0.6%前後と、プラチナというニッチな資産クラスを扱う商品としては標準的な水準。
また、一定以上の受益権口数を保有すると、プラチナ現物との交換が可能な仕組みが用意されている点もユニークです。
第2位:1674 WisdomTree 白金上場投資信託
コスト面や流動性を重視したい場合に候補となるのが「1674 WisdomTree 白金上場投資信託」です。
このETFはロンドン白金・パラジウム市場の規格にもとづくプラチナ地金の現物に投資。
プラチナ価格への連動を目指す商品です。
信託報酬はおおむね年率0.49%程度とされており、国内プラチナETFの中では比較的低コストの部類。
また、長期にわたって運用されてきた実績があり、純資産総額も比較的大きいです。
海外プラチナETF人気銘柄(米国市場など)
ここでは米国市場に上場している代表的なプラチナETFを紹介します。
日本のネット証券から外国株として購入できるケースもあります。
手数料体系は証券会社ごとに異なるため、必ず事前に最新の情報を確認してください。
第1位:PPLT abrdn Physical Platinum Shares ETF
PPLTは、米国NYSE Arcaに上場しているプラチナ現物連動型のETFです。
プラチナ地金を保管し、そのスポット価格に連動する投資成果を目指す「現物裏付け」の商品となっています。
純資産総額は数十億ドル規模。
プラチナETFの中では世界的にも大きな規模を持つ商品です。
経費率はおおむね年率0.60%程度。
ニッチな資産クラスを扱う海外ETFとしては標準的な水準と言えます。
第2位:PLTM GraniteShares Platinum Trust
PLTMは、GraniteSharesが運用するプラチナ連動ETF。
こちらも現物プラチナ価格への連動を目指す商品です。
PPLTに比べると純資産規模はやや小さめ。
ですが、経費率はおおむね0.50%程度と、若干低い水準となっている点が特徴です。
低コストなETF
PLTMは、
「コストを少しでも抑えたい」
「PPLTと比較しながらどちらが自分に合うか検討したい」
という場合の候補として挙げられます。
海外プラチナETFの注意点
海外ETFはいずれも、為替リスクや税制、証券会社ごとの取扱状況によって使い勝手が変わります。
「魅力はあるがハードルも高い選択肢」として位置づけておくのが無難です。
プラチナETF投資での考え方
プラチナのようなボラティリティの高い資産に投資するのはリスクが大きいと言えます。
一般的には、株式インデックスや全世界株などをコアに据えます。
その一部としてプラチナなどのコモディティを組み込む「サテライト的な位置づけ」が想定されます。
コモディティのポートフォリオ例
例として、全体ポートフォリオの5〜10%程度を目安に、プラチナETFを含むコモディティに投資する方法があります。
株式中心のポートフォリオに対する「分散投資」「インフレヘッジ」の一部として活用するイメージです。
ただし、プラチナは工業需要の影響が強く、金と比べても景気循環との相関が高くなりがちです。
「安全資産」というよりは「値動きの大きいコモディティの一つ」。
リスク許容度に応じた比率にとどめることが重要です。
プラチナETFのメリット・デメリット
次に、プラチナETFという商品形態のメリットとデメリットを整理します。
プラチナETFの主なメリット
プラチナETFには次のようなメリットがあります。
-
現物を保管する必要がなく、盗難リスクや保管コストを気にせずにプラチナ価格に連動する投資ができる。
-
ネット証券の口座があれば、株式と同じように少額から売買できる。
-
投資信託と比較して、リアルタイム価格で売買できる点も利便性が高い。
特に、金や銀、プラチナへの投資はETFを通じて行うのが初心者には分かりやすいです。
ネット証券との相性が良い投資手段です。
プラチナETFの主なデメリット・リスク
一方で、プラチナETFには以下のようなデメリットやリスクがあります。
-
プラチナの価格自体が景気や産業需要の影響を受けやすく、値動きが大きくなることがある。
-
生産が特定地域に偏っているため、産地の政治情勢や鉱山問題などによる供給ショックの影響を受けやすい。
-
配当や分配金は基本的に出ないため、リターンは値上がり益に依存する。
-
プラチナ市場は金に比べて参加者が少なく、流動性リスクが相対的に大きい。
長期の資産形成や分散投資に活用する場合でも、これらのリスクを理解しましょう。
Q&A:プラチナETFでよくある質問
最後に、プラチナETFに関してよくある疑問をQ&A形式で整理します。
Q.プラチナETFは長期投資に向いていますか。
プラチナETFは長期の分散投資の一部として活用することは可能です。
しかし、「コア資産」として全体の多くを占める商品ではないと考えられます。
株式や債券に比べて価格変動が大きく、景気や産業需要の変化による上下動も大きいからです。
長期投資では、全世界株式や先進国株式などと組み合わせるのが1つの選択肢です。
Q.プラチナETFは少額から投資できますか。
国内のプラチナETFであれば、1口単位から購入できる商品が多く、数千円〜数万円程度から取引可能です。
一方、米国ETFのPPLTやPLTMなどは「1株あたりの価格×為替レート」によって必要資金が決まります。
そのため、ややまとまった金額が必要になる場合もあります。
少額から始めたい場合は、まず国内ETFの1541や1674を検討するのが現実的です。
Q.金や銀と比べて、プラチナETFを選ぶメリットはありますか。
金や銀に比べて、プラチナは産業用途の比率が高く、景気回復局面では価格が大きく上昇する可能性があります。
ただし逆に、不景気局面では需要減少による価格下落リスクも大きくなります。
「守りの資産」としては金ETF。
「値動きのスパイス」としてはプラチナETF、といった役割分担で考えると整理しやすくなります。
Q.プラチナ積立とプラチナETFはどちらが良いですか。
毎月一定額を自動で積み立てていきたい場合は、プラチナや金を対象にしたネット証券の積立サービスが向いています。
一方、株式など他の資産と並べて管理したい場合は、プラチナETFの方が扱いやすいと感じる人も多いです。
どちらが良いかは「手間をかけたくないか」「自分で売買タイミングを決めたいか」といった投資スタイルによって変わってきます。
まとめ:プラチナETFはSBI、楽天など国内ネット証券で売買できる
最後に、本記事の内容を簡単にまとめます。
-
国内プラチナETFは、「1541 純プラチナ上場信託」と「1674 WisdomTree 白金上場投資信託」が主要な選択肢。
-
海外ETFではPPLTやPLTMが代表的。
投資を検討する際は、「自分のリスク許容度」を整理したうえで、慎重な判断が必要です。