やめとけ?高配当株おすすめしない?買ってはいけない銘柄とその特徴を解説

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高配当株は、多くの配当収入が期待できると投資家から人気を集めています。

銀行預金の利息がほとんど付かない時代に、配当利回り5%前後という数字は非常に魅力的に映ります。

しかし「高配当株=安全でお得」とは限りません。

むしろ利回りだけに注目して投資すると、株価下落や減配によって大きな損失につながるリスクがあります。

この記事では、以下の点を解説します。

・高配当株の注意点や具体的な銘柄例

・失敗しないためのチェック方法

・高配当株の代わりになる投資先

📄
記事の要点まとめ
  • ・高配当株=安全とは限らない
  • ・株価下落で「見かけ上の高利回り」になっていることが多い
  • ・配当性向が高すぎる企業や赤字で配当を出す企業は要注意
  • ・海運・資源・不動産などは市況や金利に左右されやすく減配リスクが高い
  • ・失敗しないために業績・財務・業界の将来性を確認する
  • ・代替案として配当成長株やETFもある

高配当株とは何か

高配当株とは、配当利回りが平均より高い株式のことを指します。

配当利回りは「一株あたり配当金÷株価」で計算されます。

例えば年間配当が50円で株価が1,000円なら配当利回りは5%です。

高配当な理由2つ

ただし利回りの高さには2つのパターンがあるので、注意です。

ひとつは業績好調で利益が安定しており、余裕を持って株主に利益還元できているケースです。

もうひとつは業績悪化で株価が大きく下がり、その結果として「見かけ上」利回りが高く見えているケースです。

後者は特に危険で、利回りの高さに釣られて投資すると減配や株価下落のダブルパンチを受けることがあります。

高配当株をおすすめしない主な理由

次に、高配当株をおすすめしない理由をまとめていきます。

減配・無配のリスクがある

利益が減ると、企業は事業継続や借入金の返済を優先します。

その結果、株主還元である配当は減らされたりゼロにされる可能性があります。

特に景気に左右されやすい業種では、好況期は高配当でも不況期はあっさり減配というケースが多いです。

株価下落リスクが隠れている

配当利回りが高い理由に「株価下落」がある場合は注意です。

業績悪化や将来性の低下で株価が下がると、表面的には利回りが高く見えます。

しかし本質的には「市場がその銘柄を危険視して売っている」状態です。

こうした銘柄を買うのは危険と言えそうです。

成長投資の余力が乏しい

高配当を続ける企業の中には、配当にお金を回しすぎて、将来のための新規事業や研究開発に十分な資金を使えない場合があります。

その結果、会社の成長が鈍くなりやすく、株価も上がりにくいです。

そのため、配当以外の利益(キャピタルゲイン)は狙いにくくなります。

無理な配当を行っていることも

配当性向という点でも高配当株は危険です。

配当性向とは「純利益に対してどのくらい配当を出しているか」を示す指標です。

配当性向が80%以上など極端に高い企業は、利益が少しでも減るとすぐに減配せざるを得なくなります。

中には「無理な配当」を行っている企業もあり、そういった株を買っていると損をすることもあります。

税金で利回りが目減りする

配当金には20%ほどの税金がかかります。

そのため、見かけ上の配当利回りと実際に手元に残る利回りには差があるのです。

金利や規制、景気変動の影響を受けやすい

電力会社や不動産会社、資源関連の企業などは外部環境の影響を強く受けます。

金利上昇で借入コストが増えたり、資源価格の急落で収益が悪化したりすれば、配当を維持できなくなります。

こうしたリスクも覚えておきましょう。

買ってはいけない高配当株の特徴

次に、買ってはいけない高配当株の特徴をまとめます。

異常に高い利回りの株

株価が大きく下落した結果、利回りが一時的に高くなっているだけの銘柄は危険です。

その下落には必ず理由があり、業績悪化や事業環境の変化が背景にあります。

原因を確認せずに飛びつくのは危険です。

高すぎる配当利回りには注意です。

営業利益やキャッシュフローが悪化している企業

営業利益が悪化している企業の配当には注意です。

利益が安定していない企業は、配当を維持する力がありません。

特に営業キャッシュフローなどがマイナスに転落している場合、いずれ減配の可能性が高いです。

借入金が多く財務が脆弱な企業

借入金が多いと、金利が上がったときに利払いの負担が増えます。

その結果、利益が減り、配当に回す余力がなくなります。

配当株への投資では借入金もチェックしましょう。

業界そのものが逆風に晒されている

エネルギーや海運など、市況や国際情勢に強く左右される業種は、好況期と不況期の差が激しいです。

高配当が続くのは一時的な好況時だけで、トレンドが変われば、すぐに減配される可能性があります。

浮き沈みが激しい業界や斜陽産業の株には注意です。

配当性向が100%を超えている、赤字でも配当を出している企業

配当性向が100%を超えているというのは、会社が稼いだ利益より多く配当を出している状態です。

こうした配当は内部のお金を取り崩して支払っているため、長くは続きません。

また赤字なのに無理に配当を出している企業もあります。

これは将来の資金繰りを悪化させ、結局は減配や無配につながる可能性が高いです。

2025年に「注意すべき」とされる高配当株の具体例

2025年時点で注意が必要とされている高配当株をいくつか紹介します。

ここで取り上げるのは

「利回りは高いが、減配リスクが大きい」

「業績や外部環境に左右されやすい」

と指摘されている銘柄です。

日本郵船(9101)、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)

いずれも海運大手で、直近は好況により高配当を出していました。

しかし海運市況は国際情勢や燃料費に強く左右され、利益が安定しません。

特に2022〜2023年にかけては一時的に莫大な利益を上げましたが、その後市況悪化で業績が減速しています。

配当も業績連動型であるため、利回りは大きく変動します。

資源・エネルギー関連企業

資源価格が高いときには高配当を実現できますが、価格が下がると収益は一気に減少します。

特に石炭や原油関連の企業は、環境規制の強化や脱炭素の流れで中長期的に逆風にあります。

一部の不動産株やREIT

金利が上昇すると借入コストが増加し、分配金や配当に影響します。

市況や空室率の変化でも配当水準が大きく揺れるため、安定性には欠けます。

不動産型の配当株にも注意です。

高配当銘柄で失敗しないためのチェックポイント

次に、高配当銘柄で失敗しないためのチェックポイントをまとめます。

配当利回りと配当性向のバランスを見る

利回りが高くても、配当性向が80〜100%に達している企業は危険です。

利益が少し減るだけで減配に直結します。

配当利回りだけでなく、配当性向もしっかり見ましょう。

営業利益やキャッシュフローの安定性を確認する

純利益だけでなく、営業利益やキャッシュフローが安定しているかを必ず確認しましょう。

フリーキャッシュフローが継続的にプラスであれば、配当の持続力があります。

財務の健全性をチェックする

自己資本比率が低く、借入金が多い企業は、景気悪化時に配当を維持できないリスクがあります。

負債比率や金利負担を確認することが大切です。

業界の将来性や規制リスクを見る

配当投資では、業界の将来性やリスクを知るのも大事です。

環境規制や需要減少など、業界全体が逆風にある場合は配当が持続しにくいです。

成長産業かどうかも考慮する必要があります。

株価水準や割安・割高を確認する

配当利回りが高く見えても、実は株価が大きく下がった結果そうなっている場合があります。

一見お得に見えても、本当に安いのか、それとも業績悪化で株価が下落しただけなのかを見極めることが大切です。

同じ業界の会社と比べて、株価が高すぎないか安すぎないかを確認しましょう。

高配当株よりおすすめ?代替案の例

次に、高配当株の代替案をまとめていきます。

配当成長株への投資

利回りの高さより「毎年増配を続けている」企業を選ぶ方が長期的には有利です。

米国の「配当貴族銘柄」のように、増配実績が長い企業は株価の安定性も高いです。

まず成長、株価アップを優先し、そこに配当がついてくるという考え方も大切です。

株価指数ETFや高配当ETF

個別株のリスクを避けたいならETFが有効です。

高配当株ETFや全世界株ETFを選べば、分散効果でリスクを抑えつつ配当も得られます。

累進配当や安定配当を掲げる企業

日本企業でも「減配はしない」と宣言している会社が増えています。

こうした累進配当方針の企業は、投資家に安心感を与えやすいです。

配当だけでなく自社株買いも組み合わせて株主還元を行う企業は、株価の下支え効果も期待できます。

Q&A!高配当銘柄の疑問に回答

Q. 高配当株はなぜ人気なのですか?

A. 定期的な配当収入が得られることで、安定した投資成果を期待できるからです。

Q. なぜ高配当株はおすすめしない場合があるのですか?

A. 株価下落により損をすることがあるからです。

Q. 買ってはいけない高配当株の共通点は?

A. 異常な高利回り、利益やキャッシュフローの悪化、負債の多さ、業界の逆風、無理な配当などが共通点です。

Q. 買ってはいけない高配当株ランキングの基準は?

A. 高配当な割に株価が暴落していることです。

無理な配当銘柄には気をつけましょう。

高配当株をやめた人の特徴は?

A. 以下です。

・資産成長を優先:配当よりインデックスや成長株にシフト

・税効率の悪さに気づいた:配当課税で複利効果が落ちる

・減配リスクを経験:業績悪化で配当カット&株価下落に直面

・モチベーション低下:少額配当では生活改善に繋がらず

・ライフステージの影響:若いうちは成長重視に切り替え

まとめ:高配当株やめとけ?おすすめしない?

高配当株は魅力的に見えますが、利回りだけで投資判断をすると大失敗するリスクがあります。

配当性向、利益やキャッシュフロー、財務健全性、業界の将来性を必ずチェックしましょう。

特に海運や資源関連のように市況に左右される企業は、短期的に高配当でも長期で安定するとは限りません。

安定した配当収入を目指すなら、配当成長株やETFなど代替手段も検討することが大切です。

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  • 記事を書いた人 ゴクラクJOURNAL編集部

    不動産クラウドファンディング等の情報を提供しています。投資初心者の目線に立った運営を目指しています。記事は情報提供を目的としており、特定商品への投資を勧誘するものではございません。投資に関する意思決定は、事業者の公式サイトにてリスク等の内容をご確認いただき、ご自身の判断にてお願いいたします。

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