買ってはいけない高配当株の特徴4選|失敗を防ぐ銘柄の選び方5つも解説

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「高配当株は利回りが高くてお得そう」

「でも“買ってはいけない高配当株”があるって本当?」

配当利回りだけを見て投資すると、思わぬリスクに直面することがあります。

本記事では、避けるべき高配当株の特徴と見抜き方を紹介。

初心者でも失敗しにくい判断基準をわかりやすく解説します。

さらに、危険な高配当株を避けるためのチェックポイントと、代替となる投資手段も紹介します。

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記事の要点まとめ
  • ・“危険な高配当株”は、異常に高利回り・業績悪化・配当性向100%超
  • ・記念配当や一時的な高配当は持続性がなく、翌期減配リスクが高い
  • ・配当利回り3〜4%・配当性向40〜60%・財務健全が目安
  • ・財務や業績推移、配当方針をIRで確認して長期性を見極める
  • ・不安な場合は高配当ETFやJ-REITなどで分散投資も有効

高配当株とは?仕組みと基本的な特徴

高配当株とは、企業が株主に支払う「配当金」が多く、結果として利回りが高くなる銘柄を指します。

通常、配当利回りが市場平均(おおむね2%前後)より高い企業が該当します。

配当金は企業の利益から支払われるため、安定した業績を持つ企業ほど継続的な配当が期待できます。

しかし、数字の高さだけを見て投資すると、「減配」「株価下落」といったリスクを見逃してしまうことがあります。

なぜ「買ってはいけない高配当株」が存在するのか

投資家が高配当株を好むのは、定期的に現金が得られる「インカムゲイン」が魅力だからです。

一方で、配当金を無理に維持している企業も存在します。

表面上は利回りが高く見えても、実際は業績悪化や財務の悪化によって「配当を支えきれない」状態にある場合があります。

こうした企業は、近い将来に減配や無配(配当ゼロ)に転落するリスクが高く、結果的に株価も下がる傾向があります。

買ってはいけない高配当株の特徴4選

ここでは、特に注意すべき高配当株の4つの特徴を紹介します。

① 異常に高い配当利回り

配当利回りが6%〜10%、それ以上など、極端に高い銘柄は注意が必要です。

高すぎる利回りは、株価下落の結果として「見かけ上の高配当」になっていることが多いです。

業績悪化のサインである場合があります。

特に、海運・資源・鉄鋼など景気敏感業種では、好況時の利益で一時的に高配当を出し、その後減配するケースが見られます。

② 業績が不安定または右肩下がり

営業利益や経常利益が減少傾向にある企業は要注意です。

業績が伸び悩んでいるにもかかわらず配当を維持・増配している場合、無理をしている可能性があります。

特に「営業キャッシュフローがマイナス」の企業は、配当原資を借入金や内部留保で補っているケースもあります。

③ 配当性向が100%を超えている

配当性向とは、企業が稼いだ利益のうち、どれだけを配当に回しているかを示す指標です。

配当性向が100%を超える=「利益以上の配当を出している」状態は、長く続けられません。

内部留保を取り崩す「タコ足配当」や、借金による一時的な資金で支払っている場合もあります。

将来的な減配リスクが高まるのです。

④ 一時的な要因による高配当(記念配当など)

過去の業績好調や特別利益による「記念配当」や「特別配当」は、一見魅力的に見えますが注意が必要です。

翌期以降は通常水準に戻ることが多く、持続的なインカムゲインにはなりにくいのが実情です。

最低でも過去5年間の配当履歴を確認し、安定的に配当を出している企業かどうかを見極めましょう。

危険な高配当銘柄を避けるためのチェックポイント5つ

ここでは、初心者でも簡単に確認できる「高配当株の見極め方」を5つのポイントに整理して紹介します。

投資前の基本チェックとして活用してください。

① 配当利回りは異常に高くないか

まず注目すべきは「配当利回りの水準」です。

一般的に日本株では3〜4%程度が平均的な高配当ラインです。

もしも利回りが6%、8%、あるいは10%以上のように極端に高い場合は注意が必要です。

値動きでマイナスにならないように

多くの場合、株価が大きく下落した結果として「見かけ上の高配当」になっている可能性があります。

つまり、高利回りに見えても、それは「業績悪化による株価下落の副産物」であることが多いのです。

配当金だけでなく株価も下がれば、トータルではマイナスになる恐れがあります。

必ず「なぜ高い利回りになっているのか」を確認しましょう。

② 利益は右肩下がりや頭打ちになっていないか

次に確認したいのが「企業の稼ぐ力」です。

どれだけ配当を出していても、利益が伸びていなければいずれ配当を維持できなくなります。

決算書や企業IRサイトで、営業利益や経常利益の推移を5年ほど振り返ってみましょう。

利益が年々減っていたり、直近数年で急落している企業は要注意です。

「長く利益を出し続けているか」を冷静に見極めましょう。

③ 配当方針が明確で、実績が安定しているか

高配当株を選ぶうえで、「企業がどんな方針で配当を決めているか」も大切な判断基準です。

会社によっては「安定配当方針」や「業績連動型の配当方針」などを明示している場合があります。

過去の配当実績も合わせて確認することが大切です。

過去の配当が安定してる会社が有望?

減配の頻度が多くないか、景気が悪化した年でもある程度の配当を維持しているかを見てみましょう。

過去5〜10年の配当履歴が安定している企業は、配当を重視する経営姿勢を持っていると判断できます。

逆に、方針が曖昧で配当額が頻繁に変動する企業は、長期投資には向きません。

④ 配当性向が高すぎないか

「配当性向」とは、企業が稼いだ利益のうち、どれだけを株主への配当に回しているかを示す数値です。

この指標が高すぎると、配当の持続性に不安が出ます。

一般的には40〜60%が健全な目安です。

配当性向が80%を超えると注意水準

配当性向が80%を超えると無理をしている可能性があります。

100%を超える場合は「利益以上の配当=タコ足配当」と呼ばれ、非常に危険な状態です。

一見「株主還元が手厚い企業」に見えても、将来の投資や内部留保を削っていることもあります。

このような企業は、景気悪化時にすぐ減配・無配に転落するリスクがあります。

⑤ 財務状況が健全か

最後に確認したいのが「財務の安定性」です。

自己資本比率が低かったり、有利子負債(借金)が多い企業は、景気が悪化した際に配当を維持できない可能性が高まります。

具体的には、自己資本比率が40%を下回っていないか、有利子負債が急増していないかを確認しましょう。

営業キャッシュフローも大切

また、営業キャッシュフローが安定してプラスであるかも大事なポイントです。

赤字や借金で配当を続けている企業は、いずれ支えきれなくなるリスクがあります。

財務が健全な企業は、業績が一時的に悪化しても配当を維持できる“耐久力”を持っています。

高配当株はやめとけ?リスクとデメリットを整理

高配当株投資には安定収入という魅力がある一方で、以下のデメリットも存在します。

  • 業績悪化による減配・無配のリスク
  • 株価上昇によるキャピタルゲインを得にくい
  • 増配を続ける企業を見極める難易度が高い
  • 税引き後の実質利回りが想定より低くなることもある

配当狙いの投資は「守りの投資」としては有効ですが、リスクも理解しておきましょう。

リスクを抑える3つの代替案

個別株選びに不安がある場合は、分散しやすい商品を使うとリスクを抑えやすくなります。

ここでは、導入が簡単で情報も集めやすい3つの手段を紹介します。

① 日本の高配当ETFを活用

高配当株をひとまとめで保有できるため、特定銘柄の減配リスクを分散できます。

売買が株式と同じ感覚で行える点も初心者にとって扱いやすい特徴です。

代表例は東証配当フォーカス100ETF(1698)や日経高配当株50ETF(1489)です。

銘柄の入れ替えや比率調整はファンド側が行うため、個別の管理負担を減らせます。

NISA口座を使えば、分配金や売却益の非課税メリットも受けやすくなります。

② 米国の高配当ETFで世界へ分散

米国の高配当ETFはセクター分散が進んでおり、増配実績が長い銘柄が多い点が魅力です。

代表例はVYM、HDV、SPYDなどで、四半期分配のためキャッシュフローを組み立てやすい特徴があります。

ただし、為替リスクには注意が必要です。

円高局面では円ベースの評価額や実質利回りが下がる可能性があります。

③ J-REIT(不動産投資信託)で家賃収入を得る

REITは実物不動産よりも少額で始められ、複数物件に分散できる点がメリットです。

分配金利回りはおおむね3〜4%程度が目安ですが、銘柄や市場環境により変動します。

住宅系、物流系、オフィス系など用途別で特長が異なるため、テーマを分けて組み合わせると安定度が高まります。

Q&A:買ってはいけない高配当株に関するよくある質問

Q. 高配当株は初心者でも買っていい?

安定企業であれば問題ありませんが、「利回りだけで選ばない」ことが大切です。

配当性向・業績・財務体質を確認したうえで投資判断を行いましょう。

Q. 高配当株で配当金生活は可能?

理論的には可能ですが、安定した収入を得るには数千万円単位の資金が必要です。

リスク分散のため、ETFやつみたてNISAと併用するのがおすすめです。

Q. 配当利回りが急に上がった株はチャンス?

短期的な株価下落で利回りが上昇した場合は注意が必要です。

「なぜ下がったのか」を必ず調べ、業績悪化や減配予告がないかを確認しましょう。

まとめ|高配当銘柄のメリット・デメリットを知ろう

高配当株投資は、ある程度の配当を得られます。

ただし、異常に高い利回りや業績が悪化している企業、無理に配当を続けている企業には注意が必要です。

こうした銘柄は、いずれ減配や株価下落につながる可能性があります。

数字の高さだけで判断せず、「なぜ高配当なのか」を見極めることが大切です。

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  • 記事を書いた人 ゴクラクJOURNAL編集部

    不動産クラウドファンディング等の情報を提供しています。投資初心者の目線に立った運営を目指しています。記事は情報提供を目的としており、特定商品への投資を勧誘するものではございません。投資に関する意思決定は、事業者の公式サイトにてリスク等の内容をご確認いただき、ご自身の判断にてお願いいたします。

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