証券会社の選び方は?注目すべき5つのポイントをわかりやすく解説

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#用語解説 #リスクマネジメント
実際に投資を始めたいと思っても、どの証券会社で口座を開設すればいいかわからない、迷っている、という方も多いでしょう。証券会社ごとに手数料や取扱商品などさまざまな違いがありますが、注目するポイントを絞ることで比較しやすくなります。 

 今回は、証券会社の基礎知識から選び方まで解説していきます。自分にあった証券会社を見つけて投資デビューしましょう。

証券会社とは?

証券会社とは、株式や公社債など有価証券の売買の取次や引受などを担う金融機関のことを指します。証券の発行市場や流通市場において、有価証券の発行者と投資家、または投資家と投資家を結ぶ「仲介者」としての役割を果たしています。

証券会社の種類

証券会社は、大きく分けて対面証券(総合証券)とネット証券の2つがあります。

対面証券(総合証券)

対面証券とは、いわゆる総合証券会社で実店舗を構えています。総合証券会社で口座を開設すると、営業担当者を通じて株式などの取引を行うことが一般的です。店舗の顧客窓口に訪れるほか、電話で担当者に連絡するなどして売買注文を出します。

ネット証券

ネット証券とは、インターネット上の操作のみで入出金や株式の売買注文などの証券取引サービスを行う証券会社です。つまり、店舗を構えておらず、営業担当者などもつきません。その代わり、ネット上で無料で利用できる情報ツールや、金融商品を比較できるツールなどの幅広いサービスが充実している傾向にあります。
【対面証券(総合証券)とネット証券はどちらがおすすめ?】
投資について対面で相談したい人やPCやスマホの操作に不安がある方は、サポートしてくれる営業担当者がつく対面証券がおすすめといえます。反対にPCやスマホを使って自ら投資情報を収集できる人や、できるだけ安い手数料で取引したい人は、ネット証券が向いているでしょう。

ネット証券は手数料が安い

ネット証券を利用する最大のメリットは、株式等を取引する際の手数料が安く済むことです。以下の表で大手ネット証券3社の取引手数料を見てみましょう。

ネット証券の手数料画像参照:「ネット証券の特徴と種類」と「私設取引」「ミニ株」の解説|株式会社パラダイムシフト

一般的な対面証券会社の場合、1回の株式等の取引にかかる手数料は数百円~数千円にもなります。しかし上記の表のように、ネット証券であれば1回の取引にかかる手数料は数十円程度で済むため、利益への影響を最小限に抑えることができます。

証券口座の基礎知識

証券口座の基礎知識証券口座の開設にあたって知っておきたい基礎知識を紹介します。

証券口座開設に必要なものは?

証券会社で口座を開設する場合には、一般的に以下の4つが必要となります。
  1. マイナンバー(個人番号)を確認できるもの
  2. 本人確認書類(運転免許書、保険証、パスポートなど)
  3. 金融機関口座情報
  4. 印鑑
ただし、ネット証券の場合は一般的に印鑑は不要です。金融機関口座は、証券口座への入出金に際して必要となるため、口座情報の登録が求められます。なお、証券会社によっても必要なものが異なるため、開設時にはホームページなどで事前にチェックしておきましょう。

初期費用や維持費用はかからない

証券口座の開設や口座維持・保有にあたっては基本的に費用は発生しません。そのため、ひとまず口座開設を済ませておいて売買取引をするタイミングは様子見するといった対応も可能です。

ただし、店舗を構えている証券会社のなかには、「口座管理料」として手数料がかかる会社もあります。口座開設を検討しているのがネット証券でない場合は、事前に手数料の有無を確認しておくほうがよいでしょう。

証券口座は複数社で開設できる

証券口座の開設は1社につき1つまでですが、複数の証券会社で開設することが可能です。証券会社ごとに特徴が異なりメリット・デメリットがあるため、複数の証券口座を持つことでそれぞれのメリットをいいとこ取りするのもよいでしょう。

証券会社の選び方のポイント5つ

証券会社の選び方のポイント5つでは、実際にどのように証券会社を選べばよいのでしょうか。今回は、証券会社を選ぶうえで注目したいポイントを5つ紹介していきます。

1.信頼性

証券会社に運用資金を預けることになるため、信頼性や安全性が高いというのは必要不可欠な条件だといえるでしょう。証券会社が倒産するケースはそれほど多いわけではありませんが、必ずないとも言えません。 仮に倒産した場合でも、証券会社が投資家から預かっている有価証券や資金は守られているため、投資家のもとに戻ってきます。

それでもやはり余計な不安を抱かずに済むのが一番です。信頼性や安全性は、格付会社による格付けや口座開設数の多さなどを参考にして判断するとよいでしょう。

2.取り扱い商品数

金融商品には、国内株式、外国株式、債券 、投資信託、FX(外国為替証拠金取引)など幅広い種類がありますが、取り扱う商品は証券会社によって異なる点に注意しましょう。

また、投資信託などは証券会社によって取扱商品の数や種類も異なります。証券会社を選ぶ際には、どんな金融商品を取り扱っているのか、豊富な取り揃えがあるか、などをチェックしておきましょう。

3.手数料などの取引コスト

取引において生じる手数料は、証券会社によって異なります。株式投資の場合は売買のたびに手数料が発生するため、わずかな差であっても「チリも積もれば……」で、長期的に見れば軽視できません。

資産を増やすために運用するわけですから、手数料として引かれるコストが低いほうが良いのは言うまでもありません。まずは自分が主に取引したい金融商品の手数料が安い証券会社を探してみましょう。

なお、株式投資に関しては、取引の都度手数料が発生するプランと定額制プランの2種類を用意している証券会社もあります。自分が取引したい金融商品や取引額・取引頻度を参考に、自分に合った証券会社を選びましょう。

4.情報の量・ツールの使いやすさ

証券会社はさまざまな方法で投資家に投資情報などを提供しています。セミナーや勉強会開催のほか、会社四季報など各社投資情報コンテンツやアナリストによる投資レポートの提供など、各社がそれぞれ独自に投資情報の充実を図っています。

口座を開設するだけで利用できるサービスも多いため、まずは自分が情報収集しやすい方法で発信してくれる証券会社を探してみましょう。また、取引ツールやアプリなどの使いやすさも重要です。

初心者であればシンプルでわかりやすいツール、上級者であれば多機能ツールなど自分にとって使い勝手のいいツールであるかがポイントです。

5.サポート体制

取引などを進めるうえで生じた疑問点や不明点は、できる限り素早く解消したいところです。このようなときに利用するカスタマーサポートも証券会社ごとに体制が異なります。対面証券であれば自分の担当者が毎回サポートしてくれるため安心感があり、サポート面でのメリットは大きいといえます。

ネット証券は、電話あるいはメール・チャットなどでの問い合わせが一般的ですが、コールセンターに繋がりにくかったり、メールの返信が遅かったりすると取引にも影響する可能性があるため、実際に利用している人の評判もリサーチしてみるとよいでしょう。

投資スタイルにあわせた証券会社を選ぼう

今回は、証券会社を選ぶ際のポイントを5つ紹介しました。

証券会社は数多くあるものの、それぞれに特徴が異なります。まずは自分がどのような金融商品で、どういった投資スタイルで運用していくのかを決めることで、それに合わせて証券会社を絞りやすくなります。投資スタイルなどを決めるのが難しいと感じるのであれば、口座の開設や維持にかかる手数料が無料の証券会社で試しにいくつか口座開設してみるのも一つでしょう。

実際に利用していく中で自分が求めるものを明確にして、そのニーズを満たす証券会社を探してみてはいかがでしょうか?

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  • 記事を書いた人 ゴクラクJOURNAL編集部

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