ソフトバンク社債は危険?大丈夫?元本割れリスクや売れ残りの噂も解説
公開日 2025/11/04
最終更新日 2025/11/04
            
          「ソフトバンク社債って危ないの?」
「利回りが高いけど大丈夫なの?」
と気になる人も多いでしょう。
ソフトバンクグループが発行する個人向け社債は、高い利回りを誇り、毎回の募集で完売する人気商品です。
しかし、その裏には“高利回りには理由がある”という投資の基本原則が当てはまります。
この記事では、ソフトバンク社債の仕組みや特徴、危険とされるリスクを解説。
投資する際に注意すべきポイントをわかりやすく解説します。
ソフトバンクグループとは?
ソフトバンクグループ株式会社(証券コード:9984)は、日本を代表する大手通信・投資持株会社です。
携帯電話事業を担う「ソフトバンク株式会社」のほか、世界的な投資ファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」などを傘下に持ち、国内外で幅広い事業を展開しています。
近年は通信だけでなく、AI・半導体・ロボティクス・IoTといった成長分野への投資にも注力しています。
社債で投資家から資金調達をする
その一方で、積極的な投資を行うビジネスモデルの特性上、グループ全体で多額の負債を抱えています。
財務面でのリスクが指摘されることもあります。
こうした背景から、ソフトバンクグループは資金調達の一環として個人向け社債を定期的に発行しており、投資家からの注目を集めています。
ソフトバンク社債とは?
ソフトバンク社債とは、ソフトバンクグループが投資家から資金を集めるために発行する債券(借入証書)のことです。
投資家は社債を購入することで、定期的に利息(クーポン)を受け取り、満期時に元本の返済を受けます。
特に「個人向け社債」は、証券会社を通じて一般の投資家でも購入できる点が特徴。
利回りが2〜4%前後と比較的高めに設定されているケースが多いです。
2020年代以降は数年に一度のペースで発行され、いずれも完売するほどの人気を誇っています。
なぜソフトバンク社債は人気なのか
銀行預金や国債の利回りが低めの中で、ソフトバンク社債の利回りは2〜4%台と高い水準にあります。
また、社名の知名度と企業規模の大きさから「倒産はしないだろう」という安心感を持つ投資家も多いことが人気の背景にあります。
個人向け社債を定期的に発行している大企業は限られています。
「少額でも買える」「満期まで保有すれば元本が戻る」といった特徴も人気を支えています。
ソフトバンクグループ無担保社債の評判・口コミ
以下、ソフトバンクグループの社債のユーザーからの評価。
ソフトバンクグループ株式会社第65回無担保社債、ここ最近では売れ行き好調のようで、ネットでは思ったより売り切れるのが早かった。こりゃ定期預金への回帰、定期預金人気復活もありそう。株みたいな変動リスクを嫌う人は今でも多いと実感…。
— MRK (@GIN_MRK) April 21, 2025
ソフトバンクグループの社債、1つ買いました。前回のと合わせて2つになります。デフォルトリスク否めないですが、孫さんが生きている間は大丈夫だろう、と思っています。でも今後高いのが出ても、あと1つが限界かな。
— ひでこん (@hidechanhk) April 22, 2025
ソフトバンクの社債は今回も瞬間蒸発するはずです
— こけい🍀S&P500🍀投資で札幌FIRE中 (@kokei_48) November 15, 2024
同社CDSは日本企業で上から3番目で、あの日産よりも危険と評価されてます
それだけハイリスクでも、利息は税引き前約3%だけです
個人向け社債は、機関投資家の売れ残りであるので、あまり有利な商品ではないですhttps://t.co/cfVtmeNYNz抜粋 https://t.co/RdDoFGSuZK pic.twitter.com/eFoZSsxKDl
ソフトバンク社債が「危険」と言われる理由
ではなぜ、人気がありながらも「危険」と言われるのでしょうか。その主な理由を解説します。
① 発行体の財務リスクが大きい
ソフトバンクグループは、通信事業で安定した利益を得ている一方、投資事業では株式市場の変動に大きく影響されます。
特に、海外スタートアップやテクノロジー企業への出資比率が高いため、景気後退局面では業績が悪化しやすい構造です。
一時的に多額の評価損を計上した年度もあり、財務リスクが投資家の懸念材料となっています。
② 劣後特約付きの社債が存在する
一部のソフトバンク社債には「劣後特約」という条件が付いており、万が一発行体が破綻した場合、返済の優先順位が低くなります。
これは通常の社債よりもリスクが高く、元本を全額回収できない可能性があります。
③ 利払繰延・期限前償還のリスク
ソフトバンク社債の中には、企業側の判断で利息支払いを延期できる「利払繰延条項」や、途中で満期を繰り上げる「期限前償還条項」が付くものもあります。
利回りが高く見えても、こうした条項がある場合は予定通りの利息が得られないことがあるため注意が必要です。
④ 中途売却では元本割れの可能性
社債は基本的に満期まで保有する前提の商品です。
しかし、途中で売却する場合、金利上昇や信用不安などの影響で価格が下がり、元本割れを起こす可能性があります。
「3年保有するつもりだったけど、途中で現金が必要になった」という人にとってはリスクになり得ます。
⑤ 格付けが低めで推移
ソフトバンクグループの格付けは、主要格付け機関で「BBB〜BB」前後とされています。
つまり、信用リスクを織り込んだ高利回りであることを理解しておく必要があります。
⑥ インフレや金利上昇に弱い
社債は固定金利であるため、インフレや金利上昇局面では相対的に魅力が薄れます。
同じ利息を受け取っても、実質的な価値が目減りしてしまうことがあります。
ソフトバンク社債のメリット
リスクを理解したうえで投資するなら、社債には次のようなメリットもあります。
① 満期まで保有すれば基本的に元本が返ってくる
発行体が破綻しない限り、満期時には元本が返済される仕組みになっています。
株式投資のように毎日価格が変動するわけではないため、値動きのストレスが少ない点も魅力です。
② 高い利回り水準
過去の発行事例では、2〜4%台の利回りが提示されており、銀行預金や国債と比べて高い水準です。
特に低金利環境下では、インカムゲインを狙う投資家にとって魅力的な商品です。
③ 比較的少額から購入できる
多くの証券会社では、ソフトバンク社債を100万円単位から購入可能です。
比較的手を出しやすい点が、人気の理由の一つです。
ソフトバンク社債の購入方法
購入はSBI証券・楽天証券などの主要ネット証券から申し込むことができます。
募集時期は限られており、人気が高いため申し込み開始と同時に完売することも珍しくありません。
募集がない期間は「既発債(流通市場の社債)」を購入することも可能です。
その場合は価格が変動しており、利回りや元本保証の条件が異なります。
ソフトバンク社債がおすすめかもしれない人
ソフトバンク社債は、リスクを理解した上で安定した利息収入を狙いたい人に向いています。
- 定期的な利息収入(インカムゲイン)を重視する人
 - 株式のような値動きの大きさに不安を感じる人
 - ある程度のリスクを許容しつつ、安定資産を増やしたい人
 - ソフトバンクグループのブランド力や実績に信頼を置いている人
 - 中長期で資金を動かさず運用したい人
 
満期まで保有する前提であれば、元本の変動が少なく、預金よりも高い利回りを得られる可能性があります。
ソフトバンク社債をおすすめしない人
一方で、以下のような人にはソフトバンク社債はあまり向いていません。
- 途中で資金を引き出す可能性がある人(中途売却時に元本割れのリスクあり)
 - 元本保証のある商品を重視する人
 - 発行体リスクや信用格付けを理解せずに「有名企業だから安心」と考える人
 - 高いリターンを短期間で求める人
 - インフレや金利上昇リスクを避けたい人
 
ソフトバンク社債は「中リスク・中リターン」の資産です。
安全性と収益性のバランスを見ながら、ポートフォリオ全体の中で位置づけることが重要です。
Q&A:ソフトバンク社債に関するよくある疑問
Q1. ソフトバンク社債は危険なの?
危険とは言えないかもしれません。
SNSなどで「危険」と言われる主な理由は、発行体であるソフトバンクグループが負債を抱えているため。
また、劣後債などリスクの高い銘柄を発行するケースがあるためです。
ただし、倒産リスクが高いわけではないです。
格付けや財務状況を確認し、条件を理解した上で投資すれば過度に恐れる必要はないかもしれません。
Q2. ソフトバンク社債は買うべき?
利回りが高い一方でリスクもあります。
資産の一部として分散投資の一環で購入するなら選択肢になりますが、「安全な運用」とは言えません。
発行条件(満期・格付けなど)を確認し、自分のリスク許容度に合うかどうかを判断しましょう。
Q3. 利回りはどのくらい?
過去の発行ではおおむね2〜4%台の利回りでした。
銀行預金や国債より高いですが、その分リスクを取っていることになります。
また、金利環境の変化によって次回以降の利回りが上下する可能性もあります。
Q4. 今後の発行予定は?
ソフトバンクグループは定期的に「第○回無担保社債」として募集を行います。
証券会社(SBI証券・楽天証券・マネックス証券など)の発表を確認しましょう。
人気が高く、発行初日に完売することも多いため、情報を早めにチェックするのがポイントです。
Q5. ソフトバンク社債は2025年も発行される?
現時点(2025年時点)でも発行が続く見込みです。
ただし、発行タイミングや条件は市場金利や資金調達状況によって変動します。
発行体のIRページや証券会社の募集ページを定期的に確認しておくと安心です。
まとめ:高利回りの裏にあるリスクを理解して判断を
ソフトバンク社債は、高い知名度と利回りで注目される一方、財務体質や市場環境によるリスクも無視できません。
格付けなどを理解せずに購入すると「思っていたよりリスクが高かった」と感じる可能性があります。
重要なのは、「高利回りにはリスクが伴う」という原則を理解したうえで、自分の投資目的やリスク許容度に合った判断をすることです。
安定性を重視するなら、分散投資・ETF・投資信託などを組み合わせることでリスクを抑えつつ利回りを狙う戦略も検討しましょう。