RERESOプロジェクトの「歴史的建造物の再生プロジェクト」となります。
当ファンドは、鎌倉駅からおよそ徒歩25分の位置にある歴史的建造物を対象としています。
鎌倉幕府の初代将軍、源頼朝ゆかりの神社として約800年の歴史を持ち、現在は観光スポットとしても人気の鶴岡八幡宮を中心に、参拝客や観光客で連日多くの人々で賑わう小町通りや若宮大路などの鎌倉の中心地からほど近い場所にあります。
所在地である西御門の地名は、鎌倉幕府の鎌倉御所の西門があったことに由来します。
中心地から住宅街に足を踏み入れると、古い洋館や教会がさりげなくたたずむ街並みが広がっています。当該建物は、そんな風情のある住宅街に位置しています。
敷地内には主屋と別館があります。主屋は大正15年に、別棟は昭和4年に建築されました。1994年(平成6年)には、鎌倉市重要景観建築物等(指定第8号)に指定されています。
【物件詳細】
土地面積: 920.13㎡
主な建物の延べ床面積: 308.18㎡
1階: 216.19㎡
2階: 91.99㎡
≪間取り詳細≫
1階: 玄関ポーチ、階段室ホール、煖炉がある主室の居間、サンルーム、食堂、台所、3つの和室、浴室、2つのトイレ
2階: 3室、約6畳の納戸、シャワー室、トイレ
建築家ライトの造形を鎌倉にいち早く取り入れ、緩勾配の陸屋根を思わせる屋根、華麗な玄関ポーチ、六角形の窓を特徴とし、閑静な住宅地の中できわめて印象的な外観を持つ貴重な建造物です。和風別棟は茅葺屋根となり、雰囲気ある造りとなっています。
お庭には様々な木々や植物が植えられており、建物内にいながらにして四季折々の景色を楽しむことができます。
この歴史的建造物を、外観の景観を保持しつつ改修工事を行い、内装は現状を活かしながらバリューアップ工事を行うことで価値を高め、宿泊施設およびお茶体験や個展などのイベント会場として運用します。(現在は、西御門サローネとして、集い、学び、語らうことのできる場所として門戸を開いています。)
(西御門サローネHPより一部抜粋)
この建物は、明治、大正、昭和にわたって活躍した作家の里見弴が、大正15年に自ら設計に関り、住んだ家です。昭和11年に里見氏が移転した後は所有者がかわり、米軍による接収、ホテルとしても使われた後、住宅として丁寧に住まわれ、平成6年からは市の重要景観建造物(第8号)に指定されています。
帝国ホテルの設計で知られる建築家フランク・ロイド・ライトの影響を受けていることは、六角形の窓、階段てすり、サンルームの形状からもうかがうことができます。各部屋に吊るされた照明器具も当時のままとなっており、赤いじゅうたんはホテルとして使われていたスタイルを継承しています。
渡り廊下でつながれた別棟は高床式の茶室となっており、四畳半の茶室には炉も切ってあります。萩、竹、葦等の材料で組まれた多様な構成の天井、無双の建具、屋根は茅葺となっています。
建物の特徴
《主屋》
外部:大谷石を用いたポーチ、リブが付けられた柱が特徴的。この2点は、大正12年に帝国ホテルを設計したフランク・ロイド・ライトの影響と考えられています。
ロビー:「プリンスホテル」と称され、ホテルとして利用されていた当時以来継承されている赤絨毯。六角窓や階段手すりの装飾も、ライト的なデザインです。
応接間:換気窓が多く、換気への配慮は各部屋に見られる。両折戸の蝶番も特徴的で、セントラルヒーティングも完備してます。
廊下:明治以降普及した住宅形式の1つ、中廊下式住宅の構成をとっています。
≪和風別棟(書斎)≫
室内:建具の下部は無双。上部は竹、白樺、杉板等によって網代天井、竹の棹縁の天井、船底天井が構成されており、茶室とも捉えられます。また、谷戸の稜線を思わせる櫛形のモチーフが、欄間部分と書院の障子上部の2箇所にみられます。