【FX長期予想】トルコリラどこまで下がる?紙くずに?投資したのが人生最大の失敗?
公開日 2025/12/03
最終更新日 2025/12/03
「トルコリラに投資したのが人生最大の失敗だった」
これは、SNSや掲示板で多く見られる後悔の声です。
高金利スワップに惹かれて買ったものの、暴落・インフレ・政策リスクで含み損が拡大。
FX初心者の損失が集中したため「トルコリラ戦士が死亡」などと揶揄されるほどになりました。
この記事では、2025年現在のトルコリラ相場の現状、どこまで下がるのかを整理。
紙くずになる可能性、長期予想、そして本当に儲けた人の共通点まで、総合的に解説します。
- ・トルコリラは2025年も最安値更新が続き長期保有は極めて不利
- ・スワップ収入より値下がり損失が大きく“長期組が壊滅”した
- ・儲かった人の多くは暴落後の短期反発だけを確実に取った層
- ・2030年にかけてもリラ円は2〜3円台の横ばい〜緩やかな下落が基本線
- ・「紙くず」は現実的でないが価値下落バイアスは強く続く
トルコリラは終わったのか?2025年の現状まとめ
2025年現在、トルコリラは過去最安値を更新しています。
以下、トルコリラの現状。
- インフレ再加速(前年比+33.3%)
- 通貨安 → 輸入価格上昇 → 再インフレの悪循環
- エルドアン政権による金融政策への強い介入
- 中銀の利下げ圧力が続く構造
- 地政学リスク(米・露との関係、原油政策など)
特にここ数年の暴落で「トルコリラ円はもう戻らないのでは?」という声が増えました。
「トルコリラに投資したのが人生最大の失敗だった」と言われる理由
ネット上には「トルコリラで人生が狂った」「スワップ狙いが最大の失敗だった」という声が数多くあります。
なぜこれほど後悔の声が多いのか、背景をわかりやすく整理します。
① スワップポイント狙いの“長期保有組”が壊滅した
トルコリラ円は10年以上にわたり長期下落トレンドが続いてきました。
そのため、スワップ目的で買い続けた人は含み損が拡大。
スワップ収入より値下がりの損失が圧倒的に大きくなるケースがほとんどでした。
結果として、プラスに転じる前にロスカットされてしまった投資家もおり、“スワップ組の壊滅”とまで言われています。
② 過去の大暴落ショックが何度もあった
トルコリラは急落の歴史が多く、2018年・2020年・2023年など複数のショック相場が存在します。
特にエルドアン政権による中銀総裁の度重なる更迭や政策転換が繰り返され、投資家心理を悪化させました。
暴落のたびにSNSでは「トルコリラ戦士やめます」と投稿され、不安が一気に広がりました。
③ ロスカットで資金のほとんどを失う人が続出
高スワップを得たいがために高レバレッジで取引する人が多く、下落局面に耐えられずロスカットに至る事例がありました。
特に2020年以降の長期下落では、資金のほとんどを失ったという報告がSNS・掲示板に投稿されています。
④ SNSの「スワップ生活できる」という甘い情報で誤認した
当時SNSでは「毎日スワップが入るから放置でOK」といった簡単そうな情報が広まりました。
そのため、多くの初心者がリスクを十分に理解しないまま参入。
下落相場で大きく損失を抱える結果になりました。
しかし現実は、通貨下落のスピードのほうが速く、スワップでは補えず損失が加速するケースが大半です。
このギャップが大きすぎたため、「人生最大の失敗だった」という後悔の声が増えています。
それでも「トルコリラで儲けた人」の共通点
ネット上では「トルコリラで儲かった」という声もあります。
その多くは長期保有ではなく“暴落の上下を取った人”に集中しています。
■ 儲けた人の共通点(長期ではなく短期の勝負)
- 暴落の最安値付近で短期的に買い、反発で確実に利確した
- スワップ狙いではなく、戻り売り・短期反発狙いのテクニカル重視
- 政策転換・中銀発表などの“大きなイベント”だけに集中
- レバレッジ1〜3倍の低リスク運用で一発退場を避けた
■ 長期で儲かったケースは「ほぼゼロ」
トルコリラ円は長期で右肩下がりが続き、スワップ以上の値下がりが恒常的に発生しています。
10年以上保有して総合プラスになった個人投資家は極めて少ないです。
■ まとめ:儲かった人の本質
トルコリラで利益を出した人は、「長期保有で耐えるタイプ」ではなく、「一撃の短期トレーダー」です。
長期保有ほど損失が膨らみやすいことを理解し、リスク管理を徹底した上で短期勝負をしていた点が最大の違いです。
トルコリラはどこまで下がる?(2025〜2030の長期見通し)
2025年時点でもトルコリラの下落基調は継続。
長期的には「下値リスクが残る一方で、反発の余地もゼロではない」というのが現実的な評価といえます。
ここでは、今後の方向性を左右する材料を「下落方向」「反発(上昇)方向」に分けて整理します。
■ 下落方向の材料(下値リスク)
まず、トルコリラが下がりやすい根本要因として、次のような問題があります。
- インフレ率が依然として高い
- 慢性的な経常赤字
- 海外投資マネーの流入が弱く、通貨を支える力が不足している
- 政策金利が政治要因の影響を受けやすい体質が続いている
- 中央銀行の外貨準備が十分ではなく、為替介入に制約がある
これらは長年積み重なった構造的要素であり、通貨安が止まりにくい背景となっています。
■ 上昇(反発)方向の材料
一方で、条件がそろえばトルコリラに「反発が生まれるシナリオ」も存在します。
- 中央銀行が強力な利上げを実施する
- 政権が金融政策への介入を弱め、中銀の独立性が強まる
- 欧米との外交関係が改善し、海外資金が戻ってくる
- 原油などエネルギー価格が下落し、貿易赤字が改善する
ただし、これらの改善には「政治の安定」が前提になります。
長期で見てもリラ安は続くかもしれない
実現までのハードルは高いため、長期見通しは慎重に見る必要があります。
まとめると、2025〜2030年のトルコリラは依然として下値リスクが強いです。
一方で、政策の転換や外部環境が整えば反発のチャンスも残されています。
【大手金融機関】トルコリラ円の長期予想(2026〜2030)
次に、大手金融機関によるトルコリラ円の予想をまとめます。
トルコリラ円(TRY/JPY)は、「ドル円(USD/JPY)」「ドルリラ(USD/TRY)」の2つを掛け合わせることで、より現実的な見通しが作れます。
ここでは、以下の専門機関の予測をベースにしています。
- Traders Union:USD/TRY は2026〜2030年もトルコリラ安が進むと予測
- UBS:2026年末のドル円は 152円 を見込む(2025年11月26日報道)
- みずほ証券:円安が進めば 160円 到達の可能性に言及(2025年11月17日)
これらを組み合わせると、トルコリラ円の将来値は次のように計算できます。
■ 2026年の予想・シナリオ
・Traders Union:USD/TRY ≒ 43
・UBS:USD/JPY ≒ 152円
→ TRY/JPY(トルコリラ/円) ≒ 約3.5円
■ 2027年の予想・シナリオ
・USD/TRY ≒ 44〜45
・ドル円が150〜160円レンジと仮定
→ TRY/JPY(トルコリラ/円) ≒ 3.3〜3.6円
■ 2028年の予想・シナリオ
・USD/TRY ≒ 50
・ドル円が150円台なら
→ TRY/JPY(トルコリラ/円) ≒ 3.0円前後
■ 2029〜2030年の予想・シナリオ
・USD/TRY:55〜66 へ下落と予測
・ドル円:150〜160円レンジと想定
→ TRY/JPY(トルコリラ/円) ≒ 2.4〜2.8円程度
■ まとめ:トルコリラ円は「横ばい〜緩やかな下落」が基本線
ドル円が150〜160円と強めに推移しても、肝心のトルコリラ自体が米ドルに対して弱い見通し。
そのため、リラ円が大きく反発(上昇)するシナリオは限定的です。
- 2026年:3.5円前後
- 2027年:3.3〜3.6円
- 2028年:3.0円前後
- 2029〜2030年:2.4〜2.8円
紙くずにはならないと思うが、リラ安は続くかもしれない
リラ円が長期で大きく戻るには “USD/TRY の反転” が不可欠。
ですが、現在のところその兆候は限定的です。
「紙くずレベルになる」という極端なシナリオは現実的ではないものの、長期的にリラ安が続く可能性はあります。
トルコリラのスワップで死亡・撤退と言われる理由
かつては「高金利通貨=スワップで稼げる」という代表格だったトルコリラ。
実際にはスワップ運用が思うように機能せず、多くの投資家が撤退しています。
その背景を3つのポイントに整理します。
① スワップポイントが下がり続けている
政策の不透明さや通貨安によって、中長期のスワップポイント水準は低下しています。
以前のような「高金利だから安心」という構図は崩れています。
② スワップ収入より為替損失の方が圧倒的に大きい
スワップ運用で1年間に得られる利益より、為替が1〜2ヶ月下落したときの損失のほうがはるかに大きい状況が続いています。
結果として、スワップで積み上げても“値下がりで一瞬で消える”という声が多い理由です。
③ スワップ狙いの長期投資が成立しない構造
高インフレ・通貨安・政治要因が重なり、トルコリラは長期で下落しやすい通貨になっています。
そのため「買って放置すれば増える」という投資法が成立しづらいです。
長期保有は難易度が非常に高いとされています。
トルコリラFXで大損・後悔しないための注意ポイント
以下の点も大事なので覚えておきましょう。
- 高レバレッジを絶対に使わない(1〜3倍)
- スワップより値動きを優先して判断する
- 長期上昇を前提にしない
- 政治ニュース・中銀政策を毎週チェック
- 一定の下落幅を想定して資金を厚めに入れる
特に、初心者は「高金利=安全」ではないと理解することが重要です。
トルコリラ/円やスワップポイントに関するQ&A
Q1:トルコリラはどこまで下がる?
リラ安が続けば、リラ円で1円ということもあるかもしれません。
Q2:紙くずになる可能性はありますか?
ゼロ円になる可能性は高くないものの、長期的には下落バイアスが非常に強い通貨です。
Q3:長期投資はおすすめ?
政治リスクが大きく、長期投資向きではありません。
まとめ:トルコリラは“長期保有向きではないリスク通貨”
2025年のトルコリラは、依然として不安材料が多く「長期保有で安定的に増やす」タイプの通貨ではありません。
紙くずになる可能性は高くないものの、構造的な下落リスクは続き、FX初心者には難易度が高い通貨です。
リスクを正しく理解し、冷静に判断しましょう。